「大根って健康にいいの?」
「大根を選ぶ時のポイントってあるのかな?」
こんな疑問にお答えします。
- 大根にはどんな栄養が含まれているのか
- 大根に期待される効能効果
- 美味しい大根の選び方
- 大根にまつわる面白いエピソード

大根は、私たち日本人にとって、とても身近な野菜です。
実は「野菜の王様」と呼ばれるほど栄養価が高いことを知っていましたか。
また、江戸時代に多くの人を苦しめた病気「脚気」を救ったのも、この大根でした。
#野菜を食べよう
【ダイコン】かつて「江戸煩い」と恐れられた「脚気」は、ビタミンB不足が原因で起こることが今でこそ分かっています。
5代将軍の綱吉も脚気になり、苦しんだといわれてますが、練馬で療養して回復しました。
その要因の一つとして、たくあんか切干大根を食べたといわれています。 pic.twitter.com/xkXTmATQvq— アルトム@食事を変えればカラダは変わる (@arutom1031) November 12, 2020
健康のために野菜を食べようと意識している人は多いと思いますが、野菜の持つ効能を知ると、毎日の食事がより楽しくなります。

Contents
大根について

大根はコーカサスからパレスチナ原産の野菜で、アブラナ科の一年草です。
エジプトでは4000年以上も前から栽培されていて、日本には、インド、中国を経て1200年以上も前に伝わったとされています。
春の七草の「スズシロ」は大根のことで、日本人にとっては古くからなじみの深い野菜でもあります。
ちなみに、「スズシロ」とは「清白」の意味からきていて、もともとは女性の肌の美しさを言ったものだそうです。
大根の産地
大根は全国各地で栽培されています。
そのため、生産地や品種によって収穫時期が異なり、今では一年中手に入れることができます。
全国でたくさん作られていますが、中でも多いのは千葉県と北海道、そして青森県です。
大根の旬
先ほど、1年中手に入れることができる、と述べましたが、一般には旬は冬とされています。
冬に収穫される大根は甘味が増すこともあり、10~3月が旬といわれています。
大根の品種
大根には数多くの品種があり、その数はなんと100種類以上です。
ここでは、代表的なものを紹介します。
品種 | 特徴 |
青首大根 |
最も多く出回っている一般的な品種 首の部分が淡い緑色をしている 辛味が少なく、甘味が強い |
白首大根 |
主にたくあん漬けに使われる 緑色の部分がなく、辛味が強い 東京の「練馬大根」、神奈川県の「三浦大根」が有名 |
辛味大根 |
約20㎝の小さい大根 汁気が少なく、辛味が強い 主に大根おろしに使われる |
聖護院大根 |
京野菜の一つで、カブのような形 大きいものは2㎏にもなる 甘味があり、煮崩れしないことから煮物に向く |
桜島大根 |
鹿児島県・桜島の特産 胴回りが巨大で、ダイコンの中で最も大きい品種、大きいもので30kgを超える カブのような甘味があり、肉質は緻密で煮崩れしにくい |
守口大根 |
大阪府守口市が原産で、現在は名古屋や岐阜の名産 ゴボウのように細長く、長さが2mにもなり、世界最長の大根 守口漬けに使われる |
紅大根 |
外見は紫系の赤い大根で、中は白い 甘味があり、サラダや酢漬け、千枚漬けのような漬物に使われる 群馬県の「紅しぐれ」、長崎県の「赤大根」が有名 |
ラディッシュ |
地中海沿岸が原産とされる西洋品種の大根 そもそも大根は英語で「Radish(ラディッシュ)」 小さいカブのような形で、一般的なものは赤色 それ以外にも、白、黄、黒など様々な品種がある |
それぞれの品種に特徴があり、それゆえ様々な料理に使われる大根。
では、大根にはどんな栄養が含まれていて、どんな効能があるのかを解説してゆきます。

大根の栄養と効能効果

以下は、大根の栄養成分です。
大根の根・生・皮つき/葉・生の栄養成分(100gあたり)
根 | 葉 | |
エネルギー | 18kcal | 25kcal |
タンパク質 | 0.5g | 2.2g |
脂質 | 0.1g | 0.1g |
炭水化物 | 4.1g | 5.3g |
食物繊維 | 1.4g | 4g |
β-カロテン | 0㎍ | 3900㎍ |
ビタミンB1 | 0.02g | 0.09mg |
ビタミンC | 12㎎ | 53mg |
ビタミンE | 0mg | 3.9mg |
カリウム | 230㎎ | 400mg |
カルシウム | 24㎎ | 260mg |
マグネシウム | 10㎎ | 22mg |
(七訂日本食品標準成分表を参照)
上記を見て分かるように、栄養成分は根ではなく、葉の方に多く含まれます。
よく食べる根の部分は、水分が多く栄養価は低いですが、酵素を多く含んでいることが注目です。
では、大根に含まれる栄養成分で、特に注目されている成分と効能を紹介します。
- 消化酵素
- イソチオシアネート
- β-カロテン、ビタミンC
①消化酵素

大根には、アミラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼといった消化酵素が豊富に含まれています。
大根おろしは、その効果を存分に発揮することができる食べ方です。
アミラーゼ(デンプン分解酵素)
デンプンはブドウ糖がいくつも繋がったもので、そのままでは吸収されません。
ブドウ糖に分解されて、はじめて小腸から吸収されて、体内でエネルギー源として使われます。
ご飯や餅、芋などデンプンを多く含むものを食べ過ぎて、胃がもたれてしまったら、大根おろしを食べるとお腹がスッキリします。
焼いた餅に大根おろしをかける「からみ餅」は、餅の消化を大根が助ける、おすすめの食べ方ですです。
プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)
タンパク質はアミノ酸まで分解されて、小腸から吸収されます。
焼き魚や焼肉に大根おろしが合うのも、消化を助ける働きがあるからです。
また、お肉やお魚を調理前に大根おろしに漬け込むことで、肉質がやわらかくなって食べやすくなります。
リパーゼ(脂肪分解酵素)
リパーゼは脂肪の分解を助ける酵素です。
脂肪は消化に時間がかかるので、食べ過ぎは胃もたれや胸やけの原因にもなります。
特に天ぷらやフライなどの揚げ物を食べる時に、大根おろしはおすすめです。
②イソチオシアネート

大根の辛味はイソチオシアネートという成分で、抗菌作用、抗酸化作用があることが分かっています。
さらに、胃酸の分泌を促し、前述した消化酵素の働きを助けます。
ただし、大根の細胞を破壊しないと摂取できない栄養成分ですので、そういう意味では、やはり大根おろしはぴったりの調理法です。
また、焼き魚の焦げは食べ過ぎると発ガンが心配されますよね。
イソチオシアネートは発ガン予防効果もあり、その点で焼き魚に大根おろしを添えるのは理に適っています。
ちなみに、イソチオシアネートが多く含まれているのは先端の部分です。
③β-カロテン、ビタミンC

「根」よりも多く栄養を含んでいるのが「葉」の部分です。
大根の葉はβ-カロテンを多く含み、まさに緑黄色野菜です。
また、健康と美容に欠かせないビタミンCは、ほうれん草や小松菜よりも多く含まれています。
その他にもビタミンB1、B2、E、カリウム、カルシウム、鉄、マグネシウムなどがバランスよく含まれ、まさに大根の葉は栄養の宝庫です。
特にカルシウムの含有量は、野菜の中でもトップクラスです。
美味しい大根の選び方

大根はどれも同じように見えますが、美味しくて、質の良い大根を選ぶポイントがいくつかあります。
- 皮に張りとツヤがあるもの
- 持った時に重みのあるもの
- 葉が緑色でみずみずしいもの
- ひげ根がまっすぐに並んでいるもの
- 農薬・化学肥料を極力使っていないもの
大根の栄養成分に関しては、すでに述べた通りですが、やはり葉付きがおすすめです。
ただし、葉の部分が変色していたり、乾燥しているものは鮮度が落ちている証拠です。
「ひげ根がまっすぐに並んでいるもの」とは、大根にある小さな穴を見ます。
これはひげ根が生えていた跡で、このひげ根の跡がまっすぐに並んでいると、生育環境が良いといわれています。

また、時々みられる、二股や三股になっている大根は、これは変形したもので、土の状態が良くない時などに生じるものです。
変形したものは選ばず、白くて太い、できるだけまっすぐした大根を選びましょう。
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江戸時代、将軍を救った野菜!?

江戸時代、多くの人に恐れられた病気「脚気(かっけ)」と大根にまつわる面白いエピソードがあります。
「脚気」とは、字の如く、足がしびれ、やがて歩けなくなり、重症化すると死に至る病気です。
今でこそ、脚気はビタミンB1不足によって起こることが分かっていますが、当時は原因不明の病で、江戸に暮らしている人を中心になったことから「江戸患い(えどわずらい)」と呼ばれました。
当時、江戸では白米が流行していました。
地方では、玄米か雑穀米で、真っ白なお米が食べれることは、何よりの幸せであったといいます。
結果として、この白米ばかり食べる、という習慣が脚気の原因となりました。
1677年、後の五代将軍・徳川綱吉も脚気を患い、重症で床に臥せていました。
何人もの医師に診てもらったにもかかわらず、当時の医学では治すことができず、綱吉は陰陽師を頼りました。
すると、「城の西北に当たるところに、馬の字が付くところがあれば、そこに御殿を建てて養生するように」とのお告げがあったといわれています。
そこで、綱吉はその方角に位置する「練馬村」の地に御殿を建てて養生することになりました。
「練馬大根」で知られるように、当時から練馬の名産として、多く作られていたのが大根です。
綱吉は大根をたくさん食べたことによって脚気を治したといわれています。
実際には、切干大根かたくわんを食べたとされていますが、どちらもビタミンB1を含んでいるのは分かりますね。
まとめ

さまざまな料理に使われる身近な野菜である大根。
「野菜の王様」と呼ばれるにふさわしい栄養と効能を持っています。
ただし、普段よく食べる根の部分よりも、葉の部分に栄養が多く含まれているのは知っておきたいところです。
美味しくて、品質の良い大根を食べて、大根の持つ力を味わいましょう。
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