農薬の危険性は嘘?本当?【なぜ、無農薬が危険だと言われるのか?】

農薬・添加物

健康のことを考えて、食事を見直す。

となれば、まず、農薬を体に入れないように、無農薬や有機の農産物を選ぶ人が多いかと思います。

ですが、農薬を否定する人がいれば、肯定する人がいるのも、これまた事実です。

「農薬の危険性は嘘だ!」

「無農薬の方が危険だ!」

テレビ、書籍、インターネットでは様々な情報が飛び交っています。

 

この記事では、

  • 農薬の危険性について
  • 無農薬の方が危険だと言われる理由
  • 無農薬・オーガニックを選ぶべき理由

について、詳しく解説します。

 

この記事を書いている私は、元自然食品店の店長で、現在はWebライターとして活動、主に「食の安全」について情報を発信しています。

健康の為に、食について考えた時、農薬の問題は避けて通れません。

今一度この問題に向き合いたいと思います。

 

農薬の危険性

農薬の危険性は嘘?

 

農薬について、様々な情報が流れていますが、まず大前提として「100%安全なものはない」ということを知っておかなければなりません。

つまり、どんなに安全性が認められていたとしても、

農薬は安全ではありません。

 

残留農薬の人への毒性は低いとされていますが、量や使い方を間違えれば、当然その影響は大きくなります。

まずは、農薬にはどんなリスクがあるかを知っておきましょう。

農薬の影響で起こる主なリスク
  1. 発がん性
  2. 化学物質過敏症
  3. 不妊症

 

農薬のリスク①発がん性

 

2015年、世界保健機構(WHO)の国際がん研究機関(IRAC)は、農薬として使用される除草剤グリホサートを発がん性があるとして、指摘しました。

グリホサートは、バイエル社が2018年に買収したモンサント社が開発した除草剤で、「ラウンドアップ」などの商品名で、日本を含む多くの国で販売されています。

このIRACの発表を受けて、各国が規制強化や使用禁止に乗り出す中、残念ながら日本では現在も大量に使われ続けています。

 

アメリカでは、グリホサートが原因で体調不良を訴える人が続出し、訴訟も相次いでいます。

日本でも、アメリカからの輸入小麦や、それを原料とした食パンなどからグリホサートが検出され、消費者の間では懸念が拡がっています。

 

また、ネオニコチノイド系の殺虫剤にも発がん性があることが分かっています。

ネオニコチノイドは現在世界で1番使用されている殺虫剤です。

危険性については様々な研究がなされ、発がん性だけでなく、神経発達障害との関連なども報告されています。

また、過去に、この成分によるミツバチの大量死が社会問題として取り上げられたこともありました。

 

フランスが行った約7万人の成人を5年間調査した研究では、「オーガニック食品をよく食べる人」と「まったく食べない人」では、よく食べる人の方ががんの罹患率が25%低いことが分かりました。

 

農薬のリスク②化学物質過敏症

 

元々の体質にもよりますが、農薬が引き金となり、化学物質過敏症でアレルギー症状が出る場合があります。

実際に、頭痛、めまい、吐き気、手足のしびれ、視力低下、食欲不振などの神経症状が出て、苦しんでいる人が多くいます。

これには、「農薬だけが原因でない」と指摘する意見もありますが、その一因になっているのは事実です。

農薬、食品添加物、水道水の残留塩素など、様々な化学物質との併用で起きる副作用とも考えられています。

 

農薬のリスク③不妊症

 

残留農薬による影響で、女性における不妊症と関連があることが指摘されています。

アメリカの研究で、「残留農薬のある野菜や果物を食べていた女性」は、「無農薬やオーガニック野菜・果物を食べていた女性」に比べて、妊娠成功率が低かったことが分かりました。

 

また、ハーバード公衆衛生大学院による研究では、「農薬の残留濃度が高い野菜や果物を多く摂取している男性」は、「残留農薬の低い野菜・果物を摂取している男性」に比べて、精子の数が49%少なくなっていることが明らかになりました。

 

 

残留農薬による影響は、この他にも、皮膚炎や肺炎などの急性毒性など、様々な症状が報告されています。

農薬の危険性を考えれば、無農薬やオーガニックのものを選びたくなるのは当然です。

では、なぜ、「無農薬の方が危険だ」と批判があるのか。

次は、その理由を解説します。

 

無農薬が危険だと言われる理由

 

農薬の危険性に対して、「無農薬野菜の方が危険」、「農薬を使った方が安全」という意見があります。

そう主張するのは、主に以下の理由からです。

  1. 残留農薬は人への毒性が極めて低い
  2. 農薬には使用制限がある
  3. 無農薬野菜は天然農薬が増える

 

理由①残留農薬は人への毒性が極めて低い

 

私たち消費者が注意している農薬とは、いわゆる「残留農薬」のことです。

残留農薬とは、農作物を育てる際に使用した農薬が、野菜や果物などに残っている農薬成分のことを指します。

実は、昔に比べて、現在使われている農薬は、少量で効果的になったと言われています。

それは、「非常に強力なので、少ない量でよくなった」のではなく、「標的に対して、ピンポイントで効くようになった」という意味です。

 

昔の農薬と今の農薬とを比べると、まず、「選択性」がずいぶん変わりました。選択性とは、防除したい生物のみに作用して、農薬が効かないでほしい人間や畜産動物などの、非標的生物には影響しないよう、その作用が標的を選択できることです。そうすると、人間にはまったく作用せず、ピンポイントで標的生物に作用する農薬となるわけです。
効率的に働く農薬であれば、少ない量でも効果があります。たとえば除草剤でいうと、1960年代であれば1ha当たりkg単位で撒くのが一般的だったのですが、今ではわずか数g~数十gで充分に効果を発揮するなど、高活性な農薬になっています(グラフ「高活性(低負荷型)農薬の開発」参照)。少ない量で済むので環境への負荷が減りますし、人間にもやさしい農薬だといえます。誤解していただきたくないのは、少ない量で効くこととは、非常に強力になり危険になったということではなく、人間以外の標的生物のみに選択的に効き、むしろ安全性が向上したということです。

出典:味の素株式会社「農薬の役割って?安全なの?」

 

そして、「残留農薬の毒性は低い」と言われるのは、「一日摂取許容量」が設定されていることも理由に挙げられます。

「一日摂取許容量」とは、農薬を毎日、一生涯摂取しても健康に問題のない量のことをいいます。

この数値を設定するには、まず、その農薬の毒性試験を実施します。

そして、健康に対して何の影響も出なくなるまで減らした量を「無毒性量」として設定し、この無毒性量のさらに100分の1を「一日摂取許容量」としています。

 

残留農薬の基準値は、この「一日摂取許容量」から決められています。

残留基準値はどうやって決められているのでしょうか。
まず、予定している使い方で農作物に農薬を使ったときに、どれだけの量の農薬が収穫時に残留するか試験で確かめます。その結果に基づいて、その農作物を食べることで摂取する一人一日あたりの農薬の量を推定します。次に、それぞれの農作物について推定を行い、人がすべての食品から一日に摂取する農薬の量を計算します。求めた農薬の量が「一日許容摂取量」の80%以下であれば、農作物に残留すると推定した農薬の濃度が、残留基準値として設定されます。
「一日許容摂取量」とは、毎日一生とりつづけても健康への影響がないと考えられる量のことです。
1日あたりの農薬摂取量を「一日許容摂取量」の「80%以下」にするのは、農薬の成分を大気や飲料水からもとる可能性があるからです。

出典元:農林水産省「残留農薬は危ないの?」

 

つまり、現在使用されている農薬はすべて、この「一日許容摂取量」が定められているので、安全だと言われているのです。

 

理由②農薬には使用制限がある

 

農薬を使用するにあたっては、「農薬取締法」があります。

これにより、

  • 種類
  • 使用量
  • 取り扱い方法
  • 散布回数

などが厳密に決められています。

農薬は少なからず人体に影響があることが分かっているからこそ、厳しく管理されています。

 

理由③無農薬野菜は天然農薬が増える

 

無農薬やオーガニック栽培を否定する意見に、「天然農薬」の危険性を指摘するものがあります。

天然農薬とは、植物由来の「生体防御成分」のことです。

 

植物は生き物です。

私たち人間と同じように、外敵から身を守るために、「生体防御成分」と呼ばれる物質を出します。

簡単に言いますと、病原菌や害虫に対して、抵抗するための物質です。

これは「天然毒」とも呼ばれ、分かりやすいのが、じゃがいもの新芽や緑色皮に含まれるソラニンです。

他にも、トマトには心拍異常を引き起こすトマチン、山菜のワラビには発がん性のプタキロシド、唐辛子の辛味成分カプサイシンなどが挙げられます。

農薬を使わずに育てることは、これらの生体防御成分を非常に多く引き出すことに繋がり、それが、かえって悪影響になると考えられています。

 

 

このように、以前と比べて農薬の安全性は確かに高まったといえます。

そこまで神経質になって身構える必要はなくなった、という人もいます。

しかし、本当にそうでしょうか?

農薬を避け、無農薬・オーガニックのものを選ぶべき理由があります。

 

無農薬・オーガニックをおすすめする理由

 

農薬の安全性は以前より高まったのは事実でしょう。

しかし、体のことを考えれば、また環境全体を考えれば、やはり無農薬、オーガニックを選ぶ必要があると思います。

無農薬・オーガニックを選ぶべき理由
  1. 農薬は毒物である
  2. 天然農薬より、化学農薬の方が危険
  3. 農薬は環境を汚染する

 

理由①農薬は毒物である

 

農薬には、様々な種類がありますが、そのほとんどが化学的に合成されて作られたもので、例えばそれを私たちが直接飲んだら、、、最悪、死に至ります。

もちろん、これは農作物に使われるものなので、「直接飲んだら、、、」ということ自体考える必要がないことなのかもしれません。

 

しかし、「間違って口に入れてしまったら、命を落とすことがある」ものを、私たちが食べるものに使っているということです。

危険か、危険でないか、という話であるなら、農薬は間違いなく危険なものなのです。

 

前述した通り、農薬の使用は「農薬取締法」で決められていますが、すべてを検査することはできません。

生産者が農薬の量、使い方を間違えてしまい、それをたまたま口にしてしまうこともあります。

実際に、生産者の中には、農薬が原因で体調を崩す方は少なくありません。

 

繰り返します。

農薬は毒物です。

農薬は決して安全ではありません。

 

理由②天然農薬より、化学農薬の方が危険

 

前述した植物が持つ天然農薬成分は、その含有量はほんのわずかで、そのすべてが人体に有害というわけではありません。

それに対して、残留農薬の基準は安全だと言われていますが、実際に、その基準値でもアレルギーや化学物質過敏症を引き起こしている人がいます。

であるならば、「じゃがいもの芽は食べない方がいい」などの知識を持って食事をすれば、化学的な農薬よりもはるかに安全であると言えます。

 

理由③農薬は環境を汚染する

 

農薬を使用することは、私たち人への健康被害だけでなく、環境を汚染するリスクもあります。

 

以前、水田で使われた除草剤が川から流れて、シジミから農薬が検出されたことがありました。

そのシジミは危険性を指摘され、出荷が停止されました。

河川に住む生き物が農薬の影響を受けると、河川も汚れます。

そこから環境の汚染が広がると言われています。

農薬は、その場所、その作物だけに使用していても、他にも影響を生んでしまうことがあるのです。

 

また、農薬を使い続けることで、病原菌や害虫が農薬に対して耐性を獲得してしまうと、かえって被害が大きくなってしまうことが知られています。

すると、生態系を崩してしまうことになり、その影響は広く自然界に拡散してゆきます。

人間が使い始めた農薬によって、環境は汚染され、それだけでなく生態系をも狂わせ、今、その問題が私たちの身に降りかかってきている。

こう警鐘を鳴らす学者は多くいます。

 

 

農薬の問題は、私たち人間のことだけでなく、環境についても考える必要があります。

 

私たちの健康、生産者の健康、そして環境のことを考える。

個人の意見ではありますが、農薬の使用は減らしてゆくべきです。

その為には、消費者である私たちが無農薬・オーガニックのものを選んでゆかなければなりません。

 

まとめ

 

農薬の危険性は嘘なのか?本当なのか?

一人ひとりが向き合って答えを出す必要があると思います。

皆さんも、今一度この問題について考えてみてください。

 

農薬の危険性まとめ
  • 農薬には、発がん性、化学物質過敏症、不妊症などのリスクがある
  • 昔に比べて、使用される農薬は安全性が高まった
  • しかし、人への影響、環境への影響を考えれば、無農薬・オーガニックを選ぶべき

 

また、無農薬とオーガニックは似ているようで、内容は違います。

それについては、こちらの記事を参考にしてください↓

野菜の「無農薬栽培」と「有機栽培(オーガニック)」の違い【どっちを選べばいいのか?】

2019年9月10日

 

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食材宅配で本当にオススメはこの3社!!【自然食品店長が選ぶ納得のサービス!】

2020年1月24日

 

このブログでは、「食の安全」「食の問題」をテーマに、私が学んだ情報をお伝えしています。

アルトム
是非、毎日の食生活をより良くするために参考にしてください!

それでは。