ぬか漬けで健康美人!?その栄養と効能効果【体にいいぬか漬けを作るポイント】

「ぬか漬けって体にいいんだよね。どんな効果があるんだろう?」
「ぬか漬けを作ってみようと思うけど、どんなことに気をつけたらいいのかな?」
こんな疑問に答えます。
- ぬか漬けに含まれる栄養
- ぬか漬けの健康効果
- 体にいいぬか漬けを作るポイント
アルトム
古くから食べられている「ぬか漬け」は、日本独自の漬物です。
昔から、「ぬか床を腐らす嫁は離縁だ」とか「戦時中は子供とぬか床を持って逃げた」とか、色々とぬか漬けにまつわる語り草があります。
それだけ大切に扱われてきたのは、ぬか漬けが実際に日本人の健康を守ってきた健康食の一つだからです。
この記事では、ぬか漬けに含まれる栄養と、その効能効果について詳しく解説します。
また、記事の後半では、食の安全を考える人のために、ぬか漬けを作る上でのポイントをお伝えします。
毎日の健康、そして美容に、今一度ぬか漬けについて学んでみましょう。
ぬか漬けの栄養
以下はきゅうりのぬか漬け(可食部)100gあたりの栄養成分です。
エネルギー | 28 kcal |
タンパク質 | 1.5g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 6.2g |
食物繊維 | 1.5g |
カロテン | 210μg |
ビタミンB1 | 0.26mg |
ビタミンⅭ | 22mg |
カリウム | 610mg |
カルシウム | 22mg |
マグネシウム | 48mg |
(八訂日本食品標準成分表を参照)
ぬか漬けは栄養的にとても優れた発酵食品です。
ぬか床には、タンパク質、脂質、食物繊維、ビタミンA、B1、B2、B6、E、カルシウム、リン、鉄など豊富な栄養が含まれています。
特に野菜をぬか漬けにすることで、ぬかの栄養成分が吸収されて、ビタミンB1が約10倍に増えることが分かっています。
ぬか漬けとは、ぬか床に漬けた漬物のことです。
米ぬかと塩、昆布などの出汁素材で土台を作り、乳酸菌や微生物を増やすことでぬか床ができます。ぬか床は腐らない限り永久的に野菜を漬けられるので、昔は各家庭で先祖代々受け継がれてきました。
その作り手によってかき混ぜ方や菌の繁殖具合が変わってくるので、同じ材料や分量を使用しても味に違いが出てくるのがぬか漬けの特徴でもあります。
日本の漬物の歴史はとても古く、大和朝廷時代には既に存在していたといわれています。
その時代は、ヒエやアワといった穀物と大豆などの豆を挽いたものに塩を加えて作られたもので、米ぬかは使われていませんでした。
現在のようなぬか漬けが一般的に食べられるようになったのは江戸時代で、発祥は福岡県北九州市といわれています。中には、400年以上の歴史を持つぬか床が今でもあります。
健康美人になれる!ぬか漬けの3つの効能効果
ぬか漬けを食べることで期待される効能は、主に次の3つです。
- 美肌作用
- 整腸作用
- ダイエット効果
では、順に解説してゆきます。
ぬか漬けの効能効果①美肌作用
ぬか床にはビタミンCは含まれていませんが、野菜を漬け込むことで効率的にビタミンCを摂ることができます。
ビタミンCには活性酸素を除去する働きがあります。
紫外線を浴びると活性酸素が増えてしまい、細胞を酸化させ、肌の奥にあるメラノサイトを刺激し、シミやソバカスなどの肌トラブルを引き起こしてしまいます。
ビタミンCの働きによって、紫外線で起きる肌の問題を予防します。
また、ぬか漬けにはβ‐カロテンも多く含まれています。
β‐カロテンは摂取すると体内でビタミンAに変換されますが、「体が必要な分だけ」を変換するので過剰摂取にはなりません。
ビタミンAといえば、動脈硬化やガンの予防効果があることで知られていますが、細胞を修復する効果があり、紫外線から受けたダメージやケガをしてしまった部分に対して、細胞の修復を促してくれます。
このビタミンCとβ‐カロテンの働きは、美肌を保つ上でとても重要です。
もちろん、肌だけでなく内臓に対しても同じことがいえます。
ビタミンCとβ‐カロテンを効率よく摂取することができるぬか漬けは、健康と美容にとてもおすすめな食品です。
ぬか漬けの効果②整腸作用
ぬか漬けを食べる大きなメリットが、植物性乳酸菌を摂ることができることです。
乳酸菌といえばヨーグルトなどの乳製品を思い浮かべる人が多いと思いますが、実はぬか漬けにも乳酸菌が豊富に含まれています。
ぬか漬けの植物性乳酸菌は、ヨーグルトなどに含まれる動物性乳酸菌に対して腸まで届きやすいことが分かっています。
乳酸菌の働きにより、腸内の善玉菌が増えて腸内環境が整います。
腸内環境が整うと、便通が良くなるだけでなく、免疫も正常に働くようになり、感染症や病気の予防、アレルギーの改善効果などが期待されます。
ちなみに、ぬか漬けには米ぬか由来の植物性乳酸菌だけでなく、漬け込む野菜についている他の乳酸菌や酵母菌、また家や土地、毎日かき混ぜる人の手についている各種細菌類など多種多様な微生物が入り混じっています。
それら複合的な菌の働きによって出来上がる、独特な発酵食品なのです。
ぬか漬けの効果③ダイエット効果
前述したとおり、ぬか漬けには植物性乳酸菌が含まれ、整腸効果が期待されます。
さらに、ぬか漬けには酵素も多く含まれています。
ぬか漬けは生の野菜を漬け込むので、野菜の酵素を効率よく摂ることができます。
酵素とは、ビタミンやミネラルを働かせるのに必要な栄養素で、主に体内の代謝、消化・吸収・解毒・排泄などの能力を手助けします。
しかし、酵素は使ったらなくなる性質で、生まれ持つ体内の潜在酵素が減ってしまうと、代謝機能が落ちると考えられています。
ですから、食べ物によって外から酵素を補うことで、代謝がスムーズに行われます。
それゆえ健康的なダイエットには酵素は欠かせない存在ともいわれています。
また、野菜に含まれるマグネシウムは、特に代謝に関係するミネラルで、中性脂肪の分解を促してくれる働きがあります。
体の中に溜め込んでしまった内臓脂肪の分解も合わせて行ってくれるので、毎日の食事でぬか漬けを食べるようにして、さらに運動を習慣にすることで、より脂肪が分解されやすくなり、健康的なダイエット効果が期待できます。
ぬか漬けのデメリット【塩分について知っておく】
ぬか漬けでデメリットとされるのは、やはり塩分が多い点です。
そのため、高血圧を心配する人も多くいます。
実際に、ぬか床は5%が適切な塩分濃度だといわれていて、きゅうりのぬか漬け100gあたりには塩分が5.3g、なすには2.5g含まれています。(日本食品標準成分表を参考)
この数字は、厚生労働省が定めている「1日の塩分摂取量の基準(男性7.5g未満、女性6.5g未満)」を考えると非常に高く思えます。
しかし、きゅうり100gというと約1本です。
毎日きゅうり1本分のぬか漬けを食べる、という人はあまりいないように思います。
「過ぎたるは猶及ばざるが如し」というように、どんなものもそうですが、食べ過ぎに気を付けましょう。
また、塩分を大量に摂取してしまった場合にも、そのすべてが吸収されるわけではありません。
きゅうりやなすなど、ぬか漬けに漬ける野菜のほとんどは、塩分の排出を促すカリウムを多く含んでいます。
ぬか漬けや梅干、味噌汁など、日本の伝統食は塩分の多いものばかりですが、その分野菜も多く食べてきたという点も忘れてはいけません。
もちろん、血圧が高い人、塩分の濃いものばかり食べている人はより食べ過ぎに気を付ける必要があります。
そして、塩に関しても正しい理解が必要です。
本来、塩は「生きていく上で必要不可欠なもの」です。
塩には天然塩と精製塩があり、天然塩は昔から重要なミネラル源であったと考えられています。
現代は、逆に塩不足で体調を崩す人もいます。
ぬか漬けも良い塩であれば、それは体のためのミネラル補給源となります。
塩については、「【減塩は間違い!?】天然塩と精製塩の違い」の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください↓


特に塩分の摂り過ぎが気になる人は、
- 野菜を切らないでそのまま漬ける
- 長く漬け込みすぎない
- 食べる前にしっかりとぬかを洗い落とす
この3点を気にしておくと、塩分の摂取を少し控えることができます。
安全で美味しいぬか漬けを作るポイント
市販されているぬか漬けには、食品添加物が使われているものもあります。
個人的には買うよりも、やはり家庭で作ることが楽しみがあり、おすすめです。
ぬか漬け自体はとても体に良いものなので、良い悪いはあまりありませんが、普段から「食の安全」を考える人のために、ぬか漬けを作るうえでこだわるべきポイントを4つお伝えしたいと思います。
①ぬかにこだわる
まずはぬか床のもとである「ぬか」にこだわりましょう。
ぬかとは米糠のことで、玄米を精米する際に削られたものです。
家庭でぬか漬けを作るのであれば、有機栽培や無農薬栽培の玄米を精米するのがいいです。
普段玄米を買わないという人は、ぬかだけでも販売されていますのでチェックしてみてください↓
②塩にこだわる
漬物は塩で決まります。
前述したように、塩にも種類があり、良し悪しがあります。
せっかく家庭でぬか漬けを作るのであれば、良い塩を選んで、美味しくて体にいいぬか漬けをつくりましょう。
こちらの記事でもおすすめの塩を紹介しています→【減塩は間違い!?】天然塩と精製塩の違い
③食材にこだわる
ぬかと塩にこだわって、安全で美味しいぬか床ができたら、漬け込む野菜・食材にもこだわりたいですよね。
当然ですが、ぬか漬けは、野菜そのものの味が良いと、より美味しさが増します。
有機野菜や無農薬野菜をぬか漬けにしたら、安心安全でとっても美味しいですよ。
※無農薬の美味しい野菜を買う方法があります。
野菜宅配「坂ノ途中」は、化学合成農薬・化学肥料不使用で、環境負荷の小さい農法で元気に育った野菜を届けてくれます。数ある食材宅配サービスの中、野菜は格別の美味しさです。安全で美味しい野菜を求めている人は、1度試してみる価値があります。


④楽しみながら続ける
ご存知の人も多いと思いますが、ぬか漬けは続けなければいけません。
毎日、ぬか床を手入れしていないと腐ってしまいます。
「ぬか床を腐らす嫁は離縁だ」と昔からいわれるように、ぬか床を混ぜることを習慣にしないといけません。
ただ、どんなに体にいいぬか漬けでも、ストレスになっては逆効果です。
ぬか漬けは楽しんでつくることが、習慣化のポイントでもあります。
ぬか漬けはバリエーションが豊富ですので、色々な食材を漬けてみるのもありです。
こちらの本にはさまざまなアレンジが紹介されていて、ぬか漬けを楽しめる色々なヒントが書かれています。なかなか続けられない、という人にはおすすめの一冊です↓
また、今は簡単に始められる「ぬか漬けキット」も販売されています。
本来は「野菜の捨て漬け」など手間と時間がかかるところが省略され、ぬか床に野菜を入れるだけでいいので、初心者の人にもおすすめです↓
あと、袋のまま冷蔵庫で漬けられる簡単なものもありますね↓
まとめ
日本の伝統的な漬物であるぬか漬けには、豊富な栄養が含まれています。
最近は、美容やダイエット目的でぬか漬け作りを始める女性も多く、ぬか漬けを食べる人もまた増えてきたといいます。
健康によくて、美容にもいい。
食にこだわることは、決して損することはありませんね。
安心・安全な食材を買うなら食材宅配がおすすめ!
「体は食べたもので出来ている」
体のことを考えたら、毎日の食事には、安全な良い食材を使いたいですよね。
私は、食材宅配を利用することをおすすめしています。
最近の食材宅配サービスは(すべてではありませんが)、特に安全性に優れています。
コンビニや一般スーパーなどで販売されている食品は、その品質が安全かどうかを調べることは、正直とても難しいですよね。
近くに自然食品店があればいいですが、、、
そういうお店は、まだまだ少ないのが現状です。
食材宅配には無農薬野菜や無添加食品など「安全」を基準にしているサービスも多いので、体のことを考える人には特におすすめです。
また、そういった安全な食品を「買う」ことは、安全な食品をつくる生産者を応援することになり、環境を良くすることにも繋がります。
仕事や家事で忙しい人も、パソコンやスマホで簡単に注文できて自宅に届くので、おすすめです。
そして、普段あまり料理をしない人も、食材が届くことによって自然と料理をするようになります。
たとえ上手にできなくても、手料理をすることは体にいいだけでなく、節約にもなりますし、何より食の大事さを感じることができます。
- 安全で美味しい食品が手に入る
- スマホで簡単に注文できて、自宅に届く
- 毎日の食事が健康への投資になる
数ある食材宅配の中でどこを選べばいいのか分からないという人は、「食材宅配で本当にオススメはこの3社!!【自然食品店長が選ぶ納得のサービス!】」の記事を参考にしてください↓


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