【節分】いわしを飾る意味と由来&いわしを食べるメリット

2月といえば「節分」ですね。
節分と言えば、豆まきが一般的ですが、いわしを玄関に飾るという風習もあります。
今ではあまり見かけませんが、昔はよく玄関に飾っている家がありました。
なぜ、いわしを飾るのか、食べるのか
その意味と由来を知ると、より日本の文化・風習に興味が湧いてくるはずです。
いわしに含まれる栄養を知ると、この時期に食べることが非常に理にかなっていることに気づきますよ。
- 節分にいわしを飾る理由
- いわしに含まれる栄養と効能
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ジャンクフード中毒から自然食品店長に。
20代で体調を大きく崩し、食養を学んで病弱体質を改善。自然食の仕事10年以上の経験と体験をもとに「安全な食品の選び方」と「体にいい自然食」について発信中!
節分にいわしを飾る意味と由来

節分の日にいわしを飾るのは、鬼払い・魔除けの意味が込められています。
実際には、焼いたいわしの頭を柊(ひいらぎ)の枝に刺して、玄関に飾ります。
これを「柊いわし」と呼びます。
昔は、鬼が独特の臭みがあるいわしが苦手であると信じられてきました。
また、柊のとがった葉っぱが目を刺すのを嫌うといい、この2つを組み合わせて、鬼を寄せつけないようにしたといわれているんです。
ちなみに、この「柊いわし」は、主に西日本に根付く風習で、そのため関東や東北ではあまり知られていませんでした。
「柊いわし」を飾る期間は地域によって差があります
- 節分当日
- 節分当日~2月末まで
- 節分当日~1年間

ちなみに、節分がはずした「柊いわし」は神社へ持っていくか、塩で清めて処分します。
そもそも「節分」のことがよく分かっていないという方のために↓
「節分」は季節の分かれ目のことをいいます。
もともとは年に4回あり、「立春」(2月4日頃)、「立夏」(5月6日頃)、「立秋」(8月7日頃)、「立冬」(11月7日頃)の前日を節分の日としていました。
特に「立春」は旧暦における元旦であり、その前日となる節分の日が大晦日にあたることから馴染みが深く、現在にその形を残しています。
この節分の日に、邪気を払い、良い年を迎えるための準備をするのが昔からの風習でした。
節分にいわしを食べると良い理由


玄関に飾る「柊いわし」の他に、いわしを食べる「節分いわし」という風習もあります。
「節分いわし」は、節分の日に焼いたいわしを食べることですが、その理由も鬼払い・魔除けといわれています。
いわしの漢字は「鰯」で、魚へんに弱いと書きます。
その語源は「弱し(よわし)」「卑し(いやし)」。
陸にあげるとすぐ死んでしまうから「弱し」であり、昔は身分の低い人が食べる魚だったから「卑し」といわれています。
いわしには独特の臭みがあり、焼くと一層においが強くなりますよね。
焼くと煙がもくもくと立ち、この臭みと煙が鬼払い・魔除けになると考えられました。
そんないわしには、冬の寒い時期を元気に過ごすための魅力的な栄養が含まれています。
節分にいわしを食べることは、とても理にかなっているのです
いわしの栄養


下の表はマイワシの身(生)100gあたりに含まれる栄養成分です。(頭部、内臓、骨などを除いた身の部分に含まれる栄養成分)
エネルギー | 169kcal |
タンパク質 | 19.2g |
脂質 | 9.2g |
炭水化物 | 0.2g |
食物繊維 | 0g |
レチノール | 8μg |
ビタミンD | 32μg |
ビタミンE | 2.5mg |
ビタミンB2 | 0.39㎎ |
カリウム | 270mg |
カルシウム | 74mg |
マグネシウム | 30mg |
いわしはヘルシーですが、とても栄養価の高い魚です。
特に、カルシウムとその吸収を助けるビタミンDを多く含み、骨や歯を強くする効果が期待できます。
そして、なんといってもEPA・DHAといった不飽和脂肪酸(オメガ3)を豊富に含んでいることがこの時期に食べる大きなメリットでもあります。
いわしには「マイワシ」「ウルメイワシ」「カタクチイワシ」の主に3種類あり、いわしの漁獲量の大半を占めているのがマイワシです。マイワシは背が青緑、腹部が銀白、体に7つの青黒い斑点があるのが特徴です。ウルメイワシは脂肪が多く、うるんだような目をしていることからその名が付けられました。カタクチイワシは最も小さくて、上あごが突き出してるように見えるのが特徴です。
いわしの効能


いわしに豊富に含まれるEPA・DHAといった不飽和脂肪酸(オメガ3)は現代人に不足している脂肪酸として、近年注目されています。
EPA・DHAは血管を拡張させて、血流を良くする働きがあります。
さらに、EPAには体内のコレステロールを調節して、中性脂肪を少なくし、DHAには脳を活性化をする働きがあります。
節分の日は、二十四節気「大寒」の最終日です。
「大寒」は1年の最も寒い時期であり、毎年1月20日~2月3日頃になります。
「冷えは万病のもと」ともいいますが、1年で最も寒い時期、体は血管が収縮して、脳梗塞や心筋梗塞など循環器系の疾患を引き起こしやくなります。
いわしに含まれるEPA・DHAといった不飽和脂肪酸が、寒さでよどんだ血液をサラサラにしてくれて、病気の予防に役立つのです。
つまり、この時期にいわしを食べること自体が、とても理にかなったことなのですね。



いわしはとても健康的な食べものなので、節分の時だけでなく、日頃から食べていきたいですね!
まとめ


現代は節分といえば「豆まき」「恵方巻」の方が知られていますが、地域によっては「いわし」を飾って、食べて、一年間の無病息災を願う風習が残っています。
日本の伝統文化、風習に込められた意味を知ると、行事を行うことにより楽しみが出てきます。
そしてまた、その風習を次の世代に残してゆきたいとも思いますね。
「恵方巻」についてはこちらの記事で解説しています↓
3月「ひな祭り」についてはこちら↓
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