そばの栄養と効能【安全で美味しいそばを選ぶ3つのポイント】


そばは健康に良いっていうよね。
どんな効能があるんだろう?



でも、中国産ばっかりだけど、大丈夫なの?
こんな疑問を持っていませんか?
- そばに含まれる栄養と期待される効能
- 市販のそばを選ぶポイント
そばは代表的な伝統食です。
日本の歴史上、何度も起きた大飢饉から人々を救った食べものでもあります。
まさに、日本人の健康を守ってきたといっても過言ではありませんね。
この記事では、そばに含まれる栄養と期待される効能について詳しく解説します。
また、記事の後半では「安全で美味しいそばを選ぶポイント」も紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
読み終えたとき、そばが食べたくなるはずです(笑)
筆者プロフィール


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ジャンクフード中毒から自然食品店長に。
20代で体調を大きく崩し、食養を学んで病弱体質を改善。自然食の仕事10年以上の経験と体験をもとに「安全な食品の選び方」と「体にいい自然食」について発信中!
そばの栄養


「そば」はソバの実を挽いて粉にした「そば粉」と「水」を練り合わせて作られています。
以下は生そば(可食部)100gあたりの栄養成分です。
エネルギー | 271kcal |
タンパク質 | 9.8g |
脂質 | 1.9g |
炭水化物 | 54.5g |
食物繊維 | 6.0g |
リン | 170mg |
マグネシウム | 65mg |
ナイアシン | 5.4mg |
ビタミンB1 | 0.19mg |
パントテン酸 | 1.09mg |
ビオチン | 5.5.ug |
そばは穀物の中でもタンパク質が多く、8種類の必須アミノ酸をはじめ良質なタンパク質を含んでいます。
その他にもビタミンB1・B2やマグネシウム、血管を強化して高血圧・動脈硬化を防ぐルチン、認知症を予防するソバポリフェノールなど豊富な栄養成分を含んでいるのが特徴です。
「そば」の歴史
そばの歴史は古く、奈良時代よりも以前から存在していたと言われています。元々は麺料理としては食べられておらず、ソバの実をそのまま煮込んでお粥として食べたり、挽いた粉を水で溶いて薄く焼いて食べたりしていました。私たちが食べているような「日本そば」として食べられるようになったのは江戸時代からだと言われています。
そばは小麦粉などに比べてでんぷんが少ないので、小麦粉、長いも、卵などを「つなぎ」として入れて麺を打ちやすくしています。ちなみに、「十割そば」はそば粉100%で作られており、「二八そば」はそば粉8割・小麦粉2割といった割合で作られています。
今は純粋にそば粉の割合を指す言葉ですが、昔はそばやうどんの代金が国によって決められていた為に、そば粉の割合を減らして作られた品もあり、区別するための呼び名だったそうです。
そばに期待される5つの効能


そばに含まれる様々な栄養成分によって期待される効能は多くあります。
ここでは、その中の5つを紹介します。
- 疲労回復
- 血管を丈夫にする
- 肝臓を守る
- 抗ウイルス作用
- 糖尿病の予防
効能①疲労回復
そばにはビタミンB1・B2が豊富に含まれていて、その量はお米や小麦の2倍以上です。
ビタミンB1・B2は糖質や脂質の代謝を促し、エネルギーをつくる手助けをします。
また、タンパク質やパントテン酸、ミネラルなどの相乗効果もあり、疲労回復に優れた食品といえます。
効能②血管を丈夫にする
そばにはポリフェノールの一種であるルチンが豊富に含まれています。
ルチンはビタミンCの吸収を促し、それと同時にコラーゲンの合成を助ける役割があります。
また、皮膚や血管を強くし破れにくくしてくれるので、動脈硬化や脳卒中など血液の循環に関わる病気の予防に役立ちます。
ルチンの強い抗酸化作用は、老化の原因でなる活性酸素の働きを弱めるので、アンチエイジング効果が期待できます。
※参考:「ソバ食品の機能特性変化に及ぼすルチン―タンパク質相互作用の影響」(日本調理科学会誌Vol.43/2010)
効能③肝臓を守る
そばにはビタミンと似た働きをするコリンという栄養素が多く含まれています。
コリンは体内でレシチンという物質の材料になっています。
レシチンは肝臓の働きを活発にし、肝臓に脂肪が蓄積されるのを防いでくれます。
さらに、脂質の代謝を促すことでコレステロール値が安定され、高脂血症・高血圧の予防にも期待できます。
他にも、コリンは脳の活性化に役立ち、記憶力の低下やアルツハイマーの予防に効果的とも言われています。
効能④抗ウイルス作用
そばにはお茶の成分としても有名なカテキンも多く含まれています。
カテキンは殺菌効果や抗酸化力が強く、ウイルスの感染を防ぐ効果があるとされています。
また、ボツリヌス菌、コレラ菌、病原性大腸菌O‐157などの食中毒防止にも効果的です。
カテキンの働きについては、こちらの記事で詳しく解説していますので参考にしてください↓


効能⑤糖尿病の予防
そばにはミネラルの1つであるマグネシウムが豊富に含まれています。
マグネシウムはタンパク質の合成、神経伝達、筋肉の収縮など体内でさまざまな働きに関与しているミネラルです。
その中には、血糖値を下げるはたらきもあります。
食べ物を食べると血糖値が上がり、インスリンと呼ばれる物質が分泌されます。
しかし、マグネシウムが不足しているとインスリンの分泌が上手くいかず、血糖値が下がりにくくなり、高血圧や糖尿病を引き起こす要因となってしまいます。
日本人は「マグネシウム不足」が指摘されていますが、その要因の一つに食の欧米化が挙げられています。
日本の伝統食であるそばを食べることも、マグネシウム不足の解消に繋がりますね。
安全で美味しいそば(市販品)を選ぶ3つのポイント


さて、ここからは「食の安全」を考える人のために、そばの選び方を紹介します。
蕎麦屋で食べるときは別として、自宅でそばを食べるときはやはり安全で美味しいそばがいいですよね。
- 国産原料
- 無添加
- そば粉の割合が多いもの
ポイント①国産原料
まずは、そば粉(小麦粉も)が「国産原料」であることを確認しましょう。
そばは日本の伝統食なので国産が当たり前と思っている人も多いと思いますが、現状は全く違います。
明治時代には約15万トンを国内で生産していたとされていたそばですが、現在は年間約14万トンのそば消費量のうち、12万トンを輸入に頼っている状況です。
実際に、農林水産省によると2013年のそば国内自給率は24%でした。
つまり、76%が輸入品です。
その内の8割は中国産。
ですので、「国産」という表記がなければ、ほぼ中国産と思っていいですね。
ここでは、単に中国産が問題であるといっているのではありません。
輸入穀物には危険性があるということをまず知っておく必要があります。
それは「ポストハーベスト農薬」の心配です。
▼詳しくはこちらの記事をどうぞ


また、近年、中国からは「玄そば」(殻つきのそばの実のこと)の輸入量が減っていて、皮を取った状態の「抜き実」が多いことも指摘されています。
以下は食品ジャーナリスト・郡司和夫氏による記事です↓
中国産でも、玄そばの状態で中国から輸入し、日本国内で脱皮(加工)したそば粉を使っていれば、かなり安心できます。問題なのは、抜き実(脱皮済みの状態)で輸入したそば粉を使っている場合です。抜き実で輸入するとコストはさらに安くなりますので、それを使用するそば店が非常に増えてきています。この中国の抜き実の実態について、日本のそば製粉業者はこう指摘しています。
「私たち製粉業に関わる者は、中国国内の保管倉庫・加工工場の現状がいかに非衛生的な管理状態であるかを把握しています。実際、中国国内加工の抜き実は消毒臭がします。おそらく加工後の抜き実に直接殺鼠剤を噴霧するか、殺鼠剤を噴霧した倉庫に抜き実を保管していると思われます。関係者以外はあまり知らないと思いますが、そばの実はネズミの好物のひとつで、保管場所へネズミに入られると、糞尿の臭いから、そのそばは使い物にならなくなります。そのため製粉関係者にとっては、ネズミ対策が従来から大きな課題なのです。
また、加工後に虫の発生を防ぐため、防虫剤を噴霧している可能性もあります。季節にもよりますが、通常の状態で1週間から1カ月放置しておくと虫がわきます。鮮度保持のため、通常は収穫から脱皮加工製粉まで、あまり時間を置かないものです。しかしながら、中国から抜き実で輸入したそばは虫がわきにくいという事実があります。それだけ薬剤が残留しているといえます。
今回、私たちは中国加工の抜き実をサンプルとして5品入手し、残留農薬のテストを行いました。その結果、4品から農薬が検出されました」
出典:Business Journal「蕎麦(そば)が危ない!危険な中国産が蔓延、大量の防虫剤や農薬が残留か」
過去には、中国産のそば粉から発がん性物質「アフラトキシン」が検出されたこともあります。
他にも基準値を超える残留農薬が検出されたこともあるので、出所がしっかりとしている国産の方がやはり安全性は高いといえます。
ポイント②無添加


市販されている生そばの原材料を見ると、添加物が表示されています。
そば粉(国内製造)、小麦粉、小麦たん白、食塩、植物油脂/酸味料、酒精、打粉(加工デンプン)、(一部にそば・小麦を含む)



「/」の後が添加物です。
本来、そばの原材料は「そば粉、小麦粉」のみです。
しかし、市販されているそばには麺のコシを出すための増粘剤や加工デンプン、小麦たんぱくなどが使われている商品があります。
また、保存料として酸味料や酒精が使われることもあります。
食品添加物は、食品の保存や風味をよくするために使われますが、逆にいえば、本来の風味や食感が失われてしまうということです。
また、体への安全性は認められているといいますが、複数の種類を同時摂取したときの害は未知数です。
安全で美味しいそばを選ぶなら、「無添加」が絶対条件です。
食品添加物については、別の記事で詳しく解説していますので参考にしてください↓


ポイント③そば粉の割合が多いもの
国産原料で、無添加。
そして、もう一つのポイントが「そば粉の割合」です。
前述したとおり「二八そば」はそば粉8割・小麦粉2割の割合、「十割そば」はそば粉100%です。
このそば粉の割合で、味やコシが違ってきます。



駅前にあるような立ち食いそば屋では、そば粉が1~2割のものもあるという噂がありますね。
当然、そば粉が多い方がそば本来の旨みと香りを楽しむことができます。
まずは、そば粉の割合が明記されたものを選ぶようにしましょう。
その上で、おすすめは前述した「二八そば」か「十割そば」です。
安全で美味しい!おすすめのそば
「そばを選ぶ3つのポイント」を踏まえて、安全で美味しいそばを紹介します。
国内産二八そば(ムソー)
北海道産そば粉8割、国産小麦2割の「二八そば」です。自然食品のムソーで長年販売されている人気商品です。
国産の十割そば(山本かじの)
北海道産そば粉100%、食塩無添加の「十割そば」です。麺が細くて食べやすく、そば湯も美味しいですよ。
北海道産石臼挽き有機そば粉(山加製粉)
自分でそばを打つというのもありです。



ある意味、自分でつくるのが1番安全です。
まとめ


- 疲労回復
- 血管を丈夫にする
- 肝臓を守る
- 抗ウイルス作用
- 糖尿病の予防
そばは日本の伝統食として、今日でも多くの人に愛されている食べものです。
しかし、現代は中国産がほとんどを占め、市販されているものの多くに添加物が使われています。
そばは確かに健康にいいものですが、購入する時は商品の「裏」もしっかりチェックしてからの方がいいですね。
安全な食材を買うなら食材宅配がおすすめ!
体のことを考えたら、毎日の食事には安全な良い食材を使いたいですよね。
安全な食品を買うのに、私は食材宅配サービスを利用することをおすすめしています。



おすすめはこの3つ!
最近の食材宅配サービスは(すべてではありませんが)、特に安全性に優れています。
コンビニや一般スーパーでは、正直、安全な食品は手に入りません。
(あっても、非常に少ないです)
近くに自然食品店がある人はいいですが、、、
そういうお店は、まだまだ少ないのが現状です。
食材宅配には無農薬野菜や無添加食品など「安全」を基準にしているサービスもあるので、体のことを考える人には特におすすめです!
また、そういった安全な食品を「買う」ことは、安全な食品をつくる生産者を応援することになり、環境を良くすることにも繋がるんですね。
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