「卵には有精卵と無精卵があるって聞いたけど、どっちがいいの?」
こんな疑問に答えます。
はじめに結論を言ってしまいますと、有精卵をおすすめします。
- 有精卵と無精卵の違い
- 有精卵をおすすめする理由

卵(鶏卵)は、私たちの生活に欠かせない食材です。
体は食べ物で出来ているのですから、毎日のように食べる卵も、安心安全で良い卵を選びたいものです。
「食の安全」を考える人は、ぜひ最後まで読んでみてください。

Contents
有精卵と無精卵の違い

卵は「完全栄養食品」と言われています。
卵の栄養については、こちらの記事で解説していますので、よろしければ参考にしてください↓
昔から、「卵は栄養の宝庫」といわれ、親しまれてきました。
そんな卵には、有精卵と無精卵の2つの種類があります。
有精卵、無精卵とは?
2つの違いは、その名の通りで、
有精卵は、受精した卵のことを言います。
条件が揃えば、温めるとヒヨコが生まれます。
それに対して、
無精卵は、受精していない卵のことです。
当然ですが、無精卵からはヒヨコは生まれません。
つまり、「命があるかどうか」の違い、ともいえます。
ちなみに、日本のスーパーで一般に販売されている卵のほとんどは無精卵です。
有精卵の場合は、必ず「有精卵」と表記されています。
無精卵はなぜ出来る?
雌鶏は、雄鶏と交尾をしなくても卵を産めます。
鶏が卵を産むのは、私達人間でいう出産ではなく、排卵と同じことなのです。
人間の生理は月周期ですが、鶏は日周期。
なので、雌鶏は雄鶏がいなくても毎日卵を産むことができるのです。
現在、採卵鶏(卵を産む鶏)として飼われている鶏は、品種改良により、自然の状態以上に卵を産み続けることが出来ます。
有精卵と無精卵の見分け方
2つの違いは、外見だけでは見分けることができません。
殻を割って、中身を出すとその違いが分かります。
それは、「胚盤」がはっきり見えるかどうかです。
有精卵の場合は、黄身の部分に、3~4㎜の小さな白い輪があります。
これが「胚盤」で、ヒヨコに育つ元となるものです。
実は、黄身や白身は「胚盤」にとっての栄養にすぎないんです。
無精卵のものよりもはっきりと見ることができ、これが有精卵と無精卵を見分ける方法です。

有精卵と無精卵の栄養に違いはあるのか?

有精卵の方が価格が高いこともあり、栄養価も高いという印象がありますが、科学的には成分にほとんど変わりはなく、明確な優位性は認められていません。
では、なぜ有精卵をおすすめするのか。
次の章で、詳しく解説します。

有精卵をおすすめする理由

毎日の健康、そして鶏のことも考えるなら、「有精卵」「平飼い卵」をおすすめします。
- 有精卵には生命力がある
- 有精卵を選ぶことは鶏を守ることに繋がる
理由①有精卵には生命力がある

科学的には、栄養成分に違いはありませんが、そもそも科学で食べ物のすべてが分かるわけではありません。
「この世の中にあるもので、科学的に解明できるのはまだ一部分に過ぎない」ともいわれています。
食養学で有名な東大名誉教授の二木謙三博士は、「生命なきものは生命の糧とならず」という言葉を残しています。
つまり、命あるものを食べるのが良いということです。
これは、玄米と白米の違いでも同じことが言えますね。
温めればヒヨコが生まれる有精卵の方が、生命力がある卵です。
理由②有精卵を選ぶことは鶏を守ることに繋がる

有精卵・平飼い卵を選ぶ人が増えれば、鶏を守ることに繋がります。
なぜなら、有精卵を選ぶ人が増えれば、その分、無精卵が減るからです。
現在、日本で販売されている無精卵のほとんど(90%以上)がケージ飼いの卵です。
バタリーケージという狭い金網のケージに閉じ込められて飼育されている鶏は、計り知れないストレスを抱えていると言われています。
自分の体と同じくらいの面積の中で、ほとんど身動きが取れない状態。
しかも1羽だけでなく、2羽、3羽の部屋もあります。
羽をばたつかせれば金網に当たって骨折する鶏もいます。
隙間に挟まって、動けなくって餓死する鶏もいます。
飼育される鶏は、大変なストレスを抱え、ただただ卵を産むためだけに生きているのです。
また、無窓鶏舎といって、窓がない鶏舎も存在します。
鶏は朝日を見て卵を産む習性があります。
朝、「コケコッコー」と鳴く時に、卵を産んでいるのです。
なぜ、窓がない鶏舎で飼育するのかというと、1日に2回朝をつくることが出来るからです。
電気を2回点けることで、鶏を錯覚させて卵を産ませています。
無窓鶏舎は、卵を大量生産させる為に作られたものです。

私達が食べる卵を作ってくれる鶏たちのほとんどが、そんな劣悪な環境の中で飼育されているのが現実です。
病気になったら商品として販売出来ませんので、エサの中に抗生物質が入ることもあります。
鳥インフルエンザが流行すれば、すべて殺処分されます。
採卵鶏は、卵を産むためだけに酷使され、最後は廃鶏と呼ばれ、殺されます。
鶏のことを考えると、本当に胸が苦しくなります。
大量生産、大量消費、人間のことだけを考えたビジネスが鶏を苦しめているのです。
しかし、「ケージフリー」活動といって、こうした問題を見直す国、企業が出て来ています。
現在、EU、スイス、ニュージーランド、インド、ブータン、アメリカの6つの州ではバタリーケージでの飼育が禁止されています。
さらに、マクドナルド(日本支社を除く)やスターバックス、サブウェイなどの企業も「ケージフリー」を宣言しています。
欧米のスーパーでは、平飼いの卵の方が多く並んでいて、南米、南アフリカ、韓国などもケージフリーへの切り替えを始めています。
少しずつですが、ケージ飼育を廃止していく流れが世界で起きているのです。
しかし、残念ながら日本では、今のところこのような流れはありません。
だからこそ、個人が、消費者が、選ぶ必要があります。
私達が選ぶことで、生産も変わります。
それに、そんなストレスだらけの鶏が産んだ卵よりも、やはり元気にのびのびと生活している鶏の卵の方が、私達にとっても健康的です。
有精卵、平飼いの卵を選ぶことは、人間にとっても、鶏にとっても、良いことであると考えます。
デメリットは、無精卵に比べて価格が高いことです。
ただ、これに関しては、考え方にもよると思います。
他の食材にもいえることですが、品質の良いものは、それ相応の価値があります。
「食が大切」と考えるのであれば、価格の高さは「健康への投資」と考えることもできます。
有精卵を買う方法

有精卵、平飼いの卵は、一般スーパーではあまり置いていません。
オーガニックスーパーや自然食品店で購入できます。
また、近くにそういったお店がなければ、インターネットや食材宅配を利用して手に入れることができます。
インターネットで購入する
有精卵はインターネットでも購入することができます。
ただし、アマゾンや楽天などで購入するのは非常に便利ですが、小さい単位では買えません。
そのほとんどが30~40個のまとめてセットで販売されています。
「卵が好きでよく使う」「家族が多い」という人におすすめの購入方法です。
食材宅配で購入する
安心安全な食材が自宅に届く「食材宅配」でも、有精卵を購入することができます。
食材宅配なら小さい単位でも購入することができます。
おすすめは次の2社です。
お得な「お試しセット」の中にも有精卵が入っていますので、食材宅配サービスを試してみたい人にもおすすめです。
「お試しセット」の感想はこちら↓
まとめ

卵には、有精卵と無精卵の2つの種類があり、栄養成分には違いがありません。
しかし、「命あるものを食べる」という点で、有精卵がおすすめです。
また、有精卵を選ぶことは、劣悪な環境で飼育されるケージ飼いを減らすことにも繋がります。
卵の栄養成分については、こちらの記事を参考にしてください↓
安心・安全な食材を買うなら食材宅配がおすすめ!
毎日の食事は、安心安全な良い食材で行いたいものです。
私は、食材宅配をおすすめしています。
最近の食材宅配会社は(すべてではありませんが)、
- 「安心安全で美味しい」を基準にしている
- 生産者の顔が分かるように情報を公開している
コンビニや一般スーパーなどで販売されている食材は、その品質が安全かどうかを調べることは、正直とても難しいです。
近くに自然食品の専門店があればいいですが、、、
そういうお店は、まだまだ少ないですよね。
食材宅配なら、パソコンやスマホで簡単に注文できて、届いた商品を安心して食べることができます。
数ある食材宅配の中で、どこを選べばいいのか分からないという方は、私が実際に試してみて、おすすめできる会社を以下の記事で紹介していますので、よければ参考にしてください↓
野菜宅配はこちら↓
このブログでは、「食の安全」をテーマに、私が学んだ情報をお伝えしています。

