最近、健康野菜として注目が集まっている「ヤーコン」。
テレビで紹介されるなどして、少しずつ知られては来ましたが、まだまだマイナーな野菜です。
「ヤーコンってどんな野菜なの?」
まだヤーコンのことをあまり知らない人は、その効能にきっと驚きますよ。
この記事では、
- ヤーコンの栄養と効能
- ヤーコンのおすすめの食べ方
- 美味しいヤーコンの選び方
について、詳しく解説します。
この記事を書いている私は、元自然食品店の店長。
現在はその経験を生かしてWebライターとして活動、主に「食の安全」について情報を発信しています。
ヤーコンは「最高のダイエット野菜」とも呼ばれています。
女性だけでなく、肥満で悩む男性にも知っておいてもらいたい野菜です。

Contents
ヤーコンとは

ヤーコンは、南米アンデス原産のキク科の野菜(根菜)です。
ひまわりのような大きな葉をつけて地面で育ち、見た目はサツマイモのようですが、味や食感はまったく違います。
生のままでも食べられるシャキシャキとした歯触りと、ほのかな甘みがあり、「畑の梨」とも呼ばれています。
ヤーコンは、古代インカ帝国の時代でも、「果物のような野菜」として親しまれていた歴史があります。
日本に伝わったのは1970年代ですが、その時は定着せず、1985年にニュージーランドで栽培されていたものが輸入され、それを機に栽培されるようになりました。
はじめは、その食感や味が受け入れられず、なかなか普及されませんでしたが、その後の研究で、「オリゴ糖の塊のようなお芋」であることが分かり、現在は「ダイエット野菜」「健康野菜」として、注目されています。
日本には「ヤーコンの名産地」として目立つ地域はありませんが、北海道、長野県、香川県、福岡県、熊本県など多くの地域で生産されています。
10~12月にかけて収穫され、食べて美味しい旬の時期は11~2月です。
ヤーコンの栄養

以下はヤーコンの栄養成分です。
ヤーコン(生)可食部100gあたりの栄養成分
エネルギー | 54kcal |
タンパク質 | 0.6g |
脂質 | 0.3g |
炭水化物 | 12.4g |
食物繊維 | 1.1g |
カロテン | 22μg |
ビタミンB1 | 0.04㎎ |
カリウム | 240㎎ |
カルシウム | 11㎎ |
マグネシウム | 8㎎ |
(七訂日本食品標準成分表を参照)
この他にも、多くのビタミン、ミネラルを含んでいます。
特徴は、デンプンがほどんど含まれていない点で、同じ根菜であるサツマイモやジャガイモに比べてカロリーがとても低いです。
また、栄養素として最も注目されているのが、フラクトオリゴ糖です。
フラクトオリゴ糖は、腸内のビフィズス菌を増やして便通の改善、また血糖値の抑制などの効果がある成分です。
ゴボウにも多く含まれますが、ヤーコンに含まれる量はなんとその5倍です。
そのため、ヤーコンは「オリゴ糖の塊」「オリゴ糖の王様」と呼ばれています。
ちなみに、フラクトオリゴ糖は虫歯菌の栄養源にならないため、虫歯になりにくい性質があります。
ヤーコンの5つの効能

では、そんなヤーコンに期待されている5つの効能を紹介します。
- 便秘解消
- ダイエット効果
- 美肌効果
- 高血圧の改善
- 糖尿病の予防
ヤーコンの効能①便秘解消
ヤーコンに多く含まれるフラクトオリゴ糖は、腸内でビフィズス菌を増やし、腸内環境をよくします。
そして、豊富な食物繊維との相乗効果によって、整腸作用、便秘解消の効果があります。
実際に、フラクトオリゴ糖を1日1gを摂取することで腸内環境が改善し、1日3gで整腸作用を得られることが分かっています。
さらに、フラクトオリゴ糖を1日5~10g、4週間摂取すると、便秘で悩む人の80%が解消できたという研究報告もあります。
ヤーコンの効能②ダイエット効果
ヤーコンのカロリーは100gあたり54kcalで、サツマイモ(131kcal)、ジャガイモ(76kcal)と比べても非常に低く、イモ類の中では最も低カロリーです。
その上、食物繊維が多いので、ダイエットに適しています。
ヤーコンには水溶性食物繊維が多く、水を吸収して膨れ上がるので、満足感をもたらす効果があります。
前述した整腸作用も加わり、ヤーコンは理想的なダイエット野菜といわれています。
ヤーコンの効能③美肌効果
実は、ヤーコンには赤ワインと同等の量、ポリフェノールが含まれています。
ポリフェノールは体内の活性酸素を除去し、動脈硬化を予防、血管の老化を防ぎ、美肌効果があります。
また、活性酸素を除去することは、ガンを予防することにも繋がります。
ヤーコンの効能④高血圧の改善
ヤーコンには、カリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルも豊富に含まれています。
これらのミネラルは、体内のナトリウム排出を助け、高血圧の改善に効果があります。
ヤーコンの効能⑤糖尿病の予防
フラクトオリゴ糖は、小腸で吸収されにくく、分解されずに大腸に届くので、血糖値をほとんど上昇させません。
ヤーコンは最も多くフラクトオリゴ糖を含む野菜で、糖尿病予防食として世界中で注目されています。
最近は、ヤーコンの葉を乾燥させてお茶にした「ヤーコン茶」が、血糖値が高い人によく飲まれているようです。
ヤーコンのデメリットは?

どんなに体に良いとされている食品でも、やはり食べ過ぎには注意です。
ヤーコンの場合、食べすぎると、
- 胃痛
- 胃もたれ
- 下痢
などの症状が出る可能性があります。
ヤーコン100g中には、約10gのフラクトオリゴ糖が含まれています。
1日3gのフラクトオリゴ糖を摂取することで整腸作用があることが分かっていますから、100gで十分すぎる量です。
あくまでも、数字上の話ですので、実際には、その人の体質や体調によっても違いがあると思います。
細かく考える必要はありませんが、「多くても200gくらいまで」と考えれば良いと思います。
ヤーコンのおすすめの食べ方

ヤーコンの原産地ペルーでは、特に調理はせず、生食するか、ジュースにして飲むのが主流のようです。

- ヤーコンのフラクトオリゴ糖は加熱すると減少するので、ヤーコンの持つ効能を最大限に得るには生食か、火をさっと通すくらいの料理がおすすめです。
- アクが強いので、水にさらしてから使いますが、長く水に漬けておくと栄養分が溶け出してしまうので、2~3分で済ますか、塩水で洗い流すだけでもいいです。
- 皮と実の間に栄養が多くあるので、よく洗って皮ごと食べるのがおすすめです。
おすすめレシピ①サラダ
夕飯の一品「ヤーコンのサラダ」
シャキシャキ感がたまらないですね~(//∇//) pic.twitter.com/mw3jSey2sF— えんちゃんミニ農園 (@enchan_ka) October 27, 2018
ヤーコンのシャリシャリした食感を楽しむなら、サラダにするのがおすすめです。
薄切りにしてマヨネーズと和えるだけで、とっても簡単です。
おすすめレシピ②きんぴら
ヤーコンのきんぴら
シャキシャキ食感でおいしい#常備菜 pic.twitter.com/QLlkMp6dEc— チーフ (@SW_Chief) January 9, 2020
きんぴらもおすすめです。
ヤーコンを細く切って、ニンジンやお肉と一緒に炒めるだけで美味しく食べれます。
おすすめレシピ③ジュース
隔離88日目朝ご飯。パフーロという木の実。日本のデイゴと同じ種類みたいですが、こちらのは実も食用として食べます。茹でて皮剥いて食べると栗みたいで美味しい。本日はチラとヤーコンのジュースに蜂蜜を入れて。ビタミンCとオリゴ糖たっぷり。いつものコーヒーと。おはようございます! pic.twitter.com/NM0l7rwmWH
— Casa Mallqui_lamafe (@lamafe_peru) June 11, 2020
ヤーコンの効能をしっかり得たいなら、ジュースにするのがおすすめ。
ヤーコンの皮をむいて、水にさらし、ジューサーにかけるだけです。
レモン汁やハチミツを加えると、美味しく飲めますよ。
他にも、酢の物や和え物、天ぷらや肉巻きなど、色々な食べ方でヤーコンを楽しむことができます。
また、お腹の調子を整えたい時は、生ヤーコンをヨーグルトに入れるのもおすすめです。
梨のようなシャキシャキした食感と、ほんのりした甘みが美味しく、乳酸菌との相乗効果でヤーコンの整腸効果が発揮されます。
美味しいヤーコンの選び方と保存方法

ヤーコンの選び方
美味しいヤーコンを選ぶポイントを3つお伝えします。
- ふっくらとした太めのもの
- 硬くて張りがあるもの
- しっかりと重みを感じるもの
ヤーコンは細いものよりも、太めの方が甘味があるといわれています。
また、皮に張りがなく、しなびているものは水分が減っています。
持った時にしっかりと重みを感じるものは水分が豊富です。
そして、これはヤーコンだけでなく、野菜全般にいえることですが、なるべく安全なものを選ぶようにしましょう。
残留農薬は体にとって良いものではありません。
無農薬、減農薬のものであれば、安心して食べることができます。
※無農薬の美味しい野菜を買う方法があります。
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ヤーコンの保存方法
ヤーコンは乾燥に弱いです。
- 土が付いた状態であれば、そのまま新聞紙に包み、ポリ袋に入れて冷暗所で保存しましょう。
- 洗った場合は、乾燥させて、キッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
- カットした場合は、切り口をラップでしっかり包み、冷蔵庫に入れましょう。
ヤーコンは保存状態がよければ1か月ほど日持ちしますが、一般家庭の環境では難しいです。
また、冷凍保存もできますが、いずれにしても、購入したら早め(3~4日以内)に食べるのがおすすめです。
なぜなら、長く貯蔵しておくとフラクトオリゴ糖が分解されてしまうからです。
ヤーコンの効果効能を損なわないために、なるべく早めに食べるようにしましょう。
まとめ

健康野菜として注目されていますが、日本ではまだまだマイナーな野菜であるヤーコン。
その効能は、多くの人に知ってもらいたい内容です。
秋から冬にかけてが旬のヤーコン。
健康に、美容に、美味しく味わいましょう。
野菜を選ぶ上で大切なポイントもお伝えしています↓
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近くに自然食品の専門店があればいいですが、、、
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このブログでは、「食の安全」と「食の問題」をテーマに、私が学んだ情報をお伝えしています。

それでは。
