私たち日本人は、
健康=野菜を食べる
というイメージを非常に強く持っています。
野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカル、酵素など、沢山の栄養素が含まれ、現在も様々な健康効果について研究がされています。
日本では、厚生労働省が発表した「健康日本21」で、野菜の摂取量は1日350g以上が望ましいとして、今まで以上に野菜を多く摂ることが推進されています。(日本人の平均野菜摂取量は280g)
また、近年、コンビニやスーパーでのサラダ、野菜ジュースの売上が伸びていることを考えますと、多くの方が野菜を摂ろうと意識していることが伺えます。
しかし、ただ闇雲に野菜を摂るのではいけません!
健康効果がしっかりと発揮できる野菜を選ぶこと、それが大切なのです。

Contents
野菜の選び方【健康効果を得る為の4つのポイント】
野菜の健康効果をしっかりと得るためには、4つのポイントがあります。
- 旬
- 身土不二
- 一物全体食
- 安全性
それでは、順に解説してゆきます。
野菜の選び方①旬

野菜の中には、栄養価の高いもの、低いもの、色々とありますが、基本的には特定の野菜だけを食べるより、バランスよく食べることが大切です。

そして、大事なのはその時期に収穫されるもの、いわゆる旬のものを食べることです。
どんな野菜にも旬があります。
旬の時期が、その野菜の最も栄養価の高い時であり、それを食べることで、その時の私たちの体に最も適した健康効果が得られます。
現在は、ビニールハウスや科学技術の発展により、1年中同じ野菜が食べれるようになりました。
自分の好きな物、あるいは栄養価の高いものだけをいつでも選んで食べれるようになったのです。
確かに、食が不足している地域や国で暮らす人にとっては、「いつでも食べれる」というのはありがたいことですが、旬を外した野菜を摂り続けると、かえって体のバランスを崩してしまうことがあります。
例えば、夏野菜で栄養価の高いトマトときゅうり。
トマトは、抗酸化作用のあるビタミンAとCを多く含んでいます。紫外線や暑さによるストレスで活性酸素が体内に多く発生する夏場に食べることで、細胞の酸化を防いでくれます。
きゅうりには、夏の暑い時、汗をかいて不足しがちな水分、そしてカリウムが多く含まれています。
どちらも、夏に食べる分にはその力を大いに発揮してくれる野菜ですが、秋~冬にかけて食べ続けていると、かえって体を冷やしてしまい、血流は悪くなり、体調を崩してしまう原因になってしまうこともあります。
それは、夏野菜は根本的に体にこもった熱を冷やす性質を持つからです。
春には春野菜、夏には夏野菜、秋には秋野菜、冬には冬野菜を食べることで、体はその季節を過ごす為にちょうどよい状態を保つことができるのです。
しかし、残念ながら、この旬に対しての意識は年々薄れてきています。
スーパーマーケットに1年中同じ野菜が並んでいれば、自分の好きな物だけを選んでしまうのも無理はありません。
だからこそ、知る必要があります。学ぶ必要があるのです。
旬を学び、旬の野菜を選んで食べることが、野菜の持つ健康効果を高め、私たちの体を良い状態に保つことになります。
野菜の旬について、より詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください↓
野菜の選び方②身土不二

食養学には身土不二という言葉があります。
これはもともと仏教用語で、直訳すると「身体と土地(環境)は切り離せない」という意味です。
この身土不二は非常に奥深い意味を持ち、現在のマクロビオティックの考えの基礎となったと言われています。
明治時代の食養医、石塚左玄氏の提唱する理論や思想を「身土不二の原則」として、その弟子にあたる西端学氏が用いたものとされています。
簡単に言いますと、その土地で暮らす人は、その土地に実ったものを食べることで健康を保つことができるという考え方です。
例えば、南国などの暑い国では果物がよく採れますが、それは、そこで暮らす人達が火照った体を調節し、健康を保つための食べ物といえます。
つまり、日本人は日本で摂れるものを食べるのが良い。
アメリカ人はアメリカ産のものを食べるのが本来は良いのです。

その土地に根付いた伝統的食品でなければならないのです。
この点が、よく耳にする地産地消との違いです。
地産地消とは、もともとその土地で採れない、外の地域から買っていた作物を、あえて地元で作ることで経済的不利益を解消するという活動から言われるようになった言葉です。
現在は輸入野菜も非常に多く売られていますよね。
食のグローバル化が進み、外国産の野菜も当たり前のように手に取ることができますが、地元で収穫された野菜は、新鮮で、味も良く、輸送の時間がかからないので余計な薬品なども使う必要がありません。
身土不二の意味を理解すれば、前述した旬の野菜を食べる意味と繋がっていることが分かります。
野菜の選び方③一物全体食

そして、食養学には「命をまるごといただく」という考えがあります。
一物全体食といいます。
野菜は根から葉、皮まで食べる。
大根なら、実だけでなく、葉っぱや皮も捨てずに食べる、ということです。
実際に、大根の栄養を調べてみると、普段は捨ててしまいがちな葉っぱの方にも栄養が多く含まれていることが分かっています。
また、よく「皮と実の間に栄養がいっぱい詰まっている」と言いますよね。
例えば人参は、栄養価が高いことで知られていますが、その主成分であるβ-カロチンは、皮の内側ぎりぎりのところに最も多く含まれています。
つまり、

ですから、なるべく、土のついたままの、洗っていない、葉っぱもそのままの野菜を買ってくるのがおすすめです。
また、一物全体食は野菜だけに当てはまるもののではありません。
お米なら玄米、小麦粉なら全粒粉、魚なら丸ごと食べれる煮干しやしらす、イワシなどの小魚を食べるようにしましょう。
野菜の選び方④安全性【農薬、化学肥料、種の問題】

どんなに野菜の健康効果が高いとしても、農薬や化学肥料を使っていたり、種に問題があれば、逆に体に害になってしまう可能性があります。
その野菜は安全かどうか。
ある意味、これが1番大切です。
野菜の栽培に使われている農薬、そして化学肥料は、環境や人体に大きな悪影響を与えます。
また、それ以前に「遺伝子組換え」や「ゲノム編集」、「F1種」など、野菜の種自体にも問題がある場合があります。
現在の農業事情を考えれば、100%安全な野菜をずっと食べ続けるということは非常に難しいです。
しかし、野菜の健康効果をしっかりと得るためには、安心安全な野菜を選ぶことが大前提です。

野菜の持つ健康効果を得るためには、どこで買えばいいの?

野菜が持つ素晴らしい健康効果を得るために。
ここまでお伝えしてきたことを踏まえて、野菜を選びましょう。
- 旬の野菜
- 国産の野菜【身土不二】
- 自然の状態(洗っていない、葉っぱもそのままのもの)【一物全体食】
- 無農薬、無化学肥料、非遺伝子組換えの野菜

そう悩む方もきっといると思います。
もちろん、どこで買ってもいいと思いますが、前述したように、一般スーパーでは品質の良い野菜を選ぶのが正直難しいです。
私のおすすめは3つです。
- 自然食品店
- 道の駅
- 食材宅配
野菜を買うなら「自然食品店」
自然食品店は、その名の通り、「自然」なものを扱うのがモットーです。
もちろん、会社によっても意識の差があると思いますが、一般スーパーで買うよりも良い野菜が手に入ると思います。
さすがに全国版はありませんが、東京にある自然食品店は、こちらの記事にうまくまとまっていましたので、リンクを貼っておきます↓
野菜を買うなら「道の駅」
人気の「道の駅」で野菜を買うこともおすすめです。
ただし、安全性や品質、これも店舗によって差があるのは事実です。
収穫されて、出荷までの時間が短いことが、一般スーパーよりも鮮度が良い理由に挙げられます。
これも参考までにリンクを貼っておきます↓
関東近郊の人気「道の駅」はどこ!?人気10駅の魅力&人気の秘密を徹底解剖!
野菜を買うなら「食材宅配」

すべての食材宅配会社がそうとは言えませんが、
食材宅配なら、良い野菜の条件をすべて満たすことが出来ます。
特に、忙しい方や、時間がない方は、食材宅配を試してみるといいと思います。
安心安全で新鮮な食材が家に届くのはすごく有難いですよ。
参考までに、特に野菜にこだわっている食材宅配を紹介しておきます。
坂ノ途中
坂の途中は2009年に京都を拠点に創業した野菜宅配を中心とした野菜提案企業です。
「100年先も続く農業を」を合言葉に、農薬や化学肥料に頼らない農業を実践し、またその思いに賛同する農家さんと提携して、全国に野菜を届けてくれます。
安全で美味しい野菜は評判が高く、有名レストランやこだわりを持つ飲食店で使われています。
坂ノ途中で野菜を頼むなら、定期宅配がおすすめです。
旬の野菜、珍しい野菜がバランスよく詰め合わせられた「旬のお野菜セット」は、週に1回または隔週に1回、希望指定日に届けてくれます。
坂ノ途中 定期宅配便 価格表(税別)
Sサイズ |
野菜7~9種類(2~3人向け) | 2,250円 |
Mサイズ |
野菜11~14種類(3~5人向け) | 3,400円 |
Lサイズ |
野菜12~18種類(4~6人向け) | 4,550円 |
詳しくはこちらから確認してください↓
「坂ノ途中」定期宅配便&野菜お試しセット
この業界で有名なオイシックスやパルシステムのように色々な種類の食材は入っていませんが、シンプルに美味しい野菜を求めている方にはおすすめの会社です。
自分の好きな野菜だけを食べるのではなく、その時季のもの、つまり「旬」の野菜が届くので、それを楽しむことができます。
大地を守る会
大地を守る会は1975年に設立された、40年以上の歴史を持つ食材宅配のパイオニアです。
野菜は無農薬、無化学肥料にこだわり、それだけでなく食材すべてが厳しい安全基準を保っています。
根強いファンも多く、親子2代に渡って利用している方も少なくありません。

旬の美味しい食材を厳選! 大地宅配の「お試し野菜セット」は1,980円
野菜、果物だけでなく、調味料や玄米まで入ったボリューム満点の内容は、他社にはありません。
定価で購入すれば、4,000円~5,000円相当の商品をこの価格でお試しできるのはすごいサービス。正直、お試しセットだけで満足かも、、、
最後に
せっかく健康のために野菜を食べるんですから、野菜の持つ健康効果をしっかりと得られるように選びましょう。
- 旬の野菜を食べる
- 国産の野菜を食べる【身土不二】
- 野菜は皮も根もまるごと食べる【一物全体食】
- 農薬、化学肥料を使ってない、種に問題のない野菜を選ぶ
実際に食べてみれば分かるんですが、こういう野菜は本当に美味しいです。
美味しくて、安全で、健康に良い。
最高ですね。
そんな野菜を多くの方に食べてもらいたいです。