モデル、女優、歌手、スポーツ選手・・・
最近は「玄米を食べる」有名人が多くいますよね。
健康管理をする。
美しさを保つ。
パフォーマンスを上げる。
有名人に限らず仕事のプロと呼ばれる人の多くは、毎日の食事に気を使っています。
玄米は、そんな意識の高い人たちに選ばれる食べ物のひとつです。
今回は玄米の健康効果について解説します。
- 玄米を食べることで得られる5つの健康効果
- 玄米食でダイエットができる理由
あるとむ

自然食×食養生アドバイザー
食を見直してジャンクフード依存・虚弱体質から脱却。自然食品店の店長として14年の経験、食養生・薬膳などを学び得た知識を活かし、ブログやSNSで広く発信中。
2023年食養生講座をスタート、2024年初著書『食の選び方大全』(サンクチュアリ出版)を出版。オンラインで食事改善の相談・サポートもしています。

玄米が持つ5つの健康効果

玄米には、白米にはない豊富な栄養が含まれています。
また、日本の食養では玄米を中心的な食べものとして捉えています。
さまざまな健康効果が期待される玄米ですが、その中でも代表的な5つを紹介します。
- 体調を整える
- デトックス(整腸作用、便通改善、美肌作用)
- 肥満の解消(食欲安定)
- 精神安定(GABAの効果)
- 糖尿病の予防
玄米の健康効果①体調を整える

玄米には豊富な栄養がバランスよく含まれています。
その内容は、栄養価の高いことで知られる鶏卵と同じように「完全栄養食品」と呼ばれるほどです。
以下は、玄米と白米の栄養成分を比較したもの。
玄米 | 白米 | |
カロリー | 350kcal | 356kcal |
タンパク質 | 6.8g | 6.1g |
脂質 | 2.7g | 0.9g |
糖質(炭水化物) | 73.8g | 77.1g |
カリウム | 230㎎ | 88㎎ |
カルシウム | 9㎎ | 5㎎ |
マグネシウム | 110㎎ | 23㎎ |
鉄 | 2.1㎎ | 0.8㎎ |
リン | 290㎎ | 94㎎ |
ビタミンE | 0.3㎎ | 0.2㎎ |
ビタミンB1 | 0.41㎎ | 0.08㎎ |
ビタミンB2 | 0.04㎎ | 0.02㎎ |
ビタミンB6 | 0.45㎎ | 0.12㎎ |
葉酸 | 27㎍ | 12㎍ |
食物繊維 | 3.0g | 0.5g |
栄養の偏りは、体に病気となって現れます。
それを顕著にあらわしたのが「脚気」です。
江戸時代に日本人を苦しませた脚気は、「江戸患い」と呼ばれました。
後に、その原因が白米食によるビタミンB不足から起きたことが分かりましたが、当時の人は知る由もなく。
現代、脚気はほとんど見られなくなりましたが、暴飲暴食や、偏った栄養により、多くの人が生活習慣病に苦しんでいます。
玄米は総合的な栄養を含んでいますので、玄米を主食にすることで、栄養バランスが整い、食事全体のバランスも整いやすいとされています。

玄米の健康効果②デトックス(整腸作用、便通改善、美肌作用)

前述したとおり、玄米には豊富な栄養がバランスよく含まれています。
その中でも特に、食物繊維が多いことがポイントです。
腸には、100種類100兆個というものすごい数の腸内細菌が住んでいて、それらが活発に働いてくれていることで、有害物質が排泄されて、私たちの健康が保たれています。
その腸内細菌のエサとなるのが食物繊維。
食物繊維が不足すると、腸内環境は悪くなり、便通も悪くなります。
便通が悪いということは、すなわちデトックス(解毒)がうまくできず、肌の状態も悪くなります。
食物繊維を毎日しっかりと摂ることで、便秘は解消され、デトックスが出来て、新陳代謝もよくなり、お肌の状態は改善されます。

「現代人は繊維不足」とも言われていますので、玄米は食物繊維をしっかり摂れる主食としておすすめです。
玄米の健康効果③肥満の解消(食欲安定)


玄米は、白米に比べて固く、消化が悪いです。
その為、よく噛んで食べなければいけません。
デメリットのように聞こえますが、その「よく噛む」という行為が、結果的に体に良い影響を与えます。
よく噛んで食べることにより、「唾液が多く分泌」されます。
唾液は消化液として、「胃腸の働きを手助け」します。
また、唾液には「毒消しの効果」もあります。
体内に有害物質を入れない為に、唾液が一役買っているのです。
そして、玄米の場合はよく噛んで食べることになり、脳の満腹中枢が刺激されて、通常より早く満腹感が出てきます。
つまり「食べ過ぎ防止」。
さらに、玄米は消化に時間がかかる食べ物。
これは言い換えると、「腹持ちが良い」ということです。
実際に私もそうですが、「玄米を食べ始めてから、間食しなくなった」という人は多くいますね。
食欲が抑えられて、結果的に食べる量自体も減るので、玄米を食べることで「肥満を防ぐ」ことができます。
玄米の健康効果④精神安定(GABAの効果)


玄米には白米の3倍GABAが含まれていることも注目です。
GABAには、様々な健康効果があることが分かっています。
- 精神安定作用(うつ病、不眠症の改善)
- 記憶力アップ
- 疲労回復
- 肝臓・膵臓の機能改善
- 動脈硬化の予防
- 高血圧の予防・改善
- 肩こり、耳鳴りの改善
- 体臭・口臭の緩和 など
中でも、GABAによる精神安定の研究は多く報告されていて、うつ病改善効果が期待されています。
≫発芽玄米のマウスの不安軽減効果
玄米の健康効果⑤糖尿病の予防


玄米を食べることは、糖尿病の予防にも繋がります。
それは、玄米が「低GI食品」だからです。
食後の高血糖は様々な弊害を生み、その末路が2型糖尿病(インスリン抵抗性)です。
このため、GI値が高い食品は2型糖尿病を引き起こすリスクがあると考えられています。
中でも、白米、白パン、白砂糖の3つは「三白害」と呼ばれ、非常にGI値が高いことで知られています。
つまり、白米や白パンを主食として食べ続けることは、糖尿病のリスクが高まる可能性があります。
反対に、GI値が低い食品ほど、食後の高血糖を抑えられる。
玄米のGI値は56です。(白米は84)
糖尿病はあらゆる生活習慣病を引き起こすことでも知られています。
言い換えますと、玄米食は生活習慣病の予防にもなるということです。
玄米で健康的なダイエットができる?


玄米には食欲を安定させて、肥満を防ぐ効果があります。
しかし、「ただ痩せる」という意味ではなく、「健康的な体質・体型に近づけてくれる」のが玄米です。
ダイエットの本当の意味


ダイエットの真の意味を考えますと、玄米は最もダイエットに適している食品と言えます。
「ダイエットをしたい」と思っている人は多くいると思いますが、その理由は様々ですよね。
- 「太っているから痩せたい、、、」
- 「病気が心配だから痩せたい、、、」
- 「体型を維持して、ケガをしないようにしたい」
そもそもダイエットという言葉は、単に「痩せる」というのではなく、「健康的な体型にする」というのが元々の意味です。
ダイエット(Dieting)とは、健康や美容などを目的として食事の質や量を制限することであり、転じて日本では主に痩せるための運動や生活習慣の改善の意味を指す。(海外では、痩せるための運動はダイエットとは言わない)
なお、多くの人が「ダイエット=運動や食事制限によって痩せること」と解釈しているが、実はこれは誤解であって「運動や食事量を管理して、適正な体重にしていくこと」が「ダイエット」の本来の意味である。従って、痩せすぎの人が食事量を多くして体重を増やす行為も「ダイエット」と言う。
出典元:ニコニコ大百科
また、ダイエットの語源は、英語の「diet」に由来します。
「diet」は、“生活様式”という意味を持つ「diata」(ギリシャ語)から、“日常の食べ物”という意味に転じた言葉です。
そこから“食事療法”という意味も持つようになったと言われています。



ダイエットは「健康になる」ということ!
玄米食でダイエットができる


「ダイエット」という言葉が今のように「痩せる」という意味で使われ始めたのは、偏った食事や食べ過ぎによって肥満が増えたからだと想像できます。
病気の元ともいえる肥満を防ぐために用いられる”食事療法”こそ、「ダイエット」です。
つまり、真のダイエットとは、ただ痩せるのではなく、その人にとって健康的な体型、体質を取り戻す食事であるべきです。
食養では、玄米を主食にして、玄米を中心に食事を考えますが、健康的な体質になるための本当のダイエットを実現できるものでもあります。
▼「食養」が学べる本です。今はかなり高くなってますね、、、
玄米にデメリットはないのか?
ここまで玄米の良さばかりを伝えてきましたが、反対に悪い部分はないのか。
気になる人もいると思います。
玄米のデメリットについては、こちらの記事を参考にしてください↓





玄米を買うなら、なるべく有機栽培か無農薬栽培のものをおすすめします!
まとめ
今回は玄米が持つ健康効果を5つ紹介しました。
- 体調を整える
- デトックス(整腸作用、便通改善、美肌作用)
- 肥満の解消(食欲安定)
- 精神安定(GABAの効果)
- 糖尿病の予防
ダイエットの本来の意味を知ると、玄米はおすすめの主食ですよ。
もちろん、玄米も合う合わないは当然あると思いますので、はじめて玄米を食べる人は、とにかく良く噛むようにしてください。
▼玄米を美味しい炊く方法について解説しています。

