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【日本の健康食】納豆の栄養と効能|おいしくて体にいい納豆を選ぶ3つのポイント

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納豆は体にいいっていうけど、どんなメリットがあるんだろう?

デメリットはないのかな・・・?

今回はこんな疑問に答えます。

この記事で分かること
  • 納豆に含まれる栄養
  • 納豆の健康効果
  • 納豆のデメリット
  • 体にいい安全な納豆の選び方

「納豆」は日本のソウルフードともいえますよね。

健康にいいのか、美容にもいいのか、毎日食べてもいいのか、などなど納豆について改めて興味を持たれた方がこの記事を訪問してくれているのだと思います。

すでに多くの人が知っているように、納豆には豊富な栄養が含まれていて、さまざまな効能が期待されています。

しかし、納豆にも良し悪しがあります。

この記事では納豆に含まれている栄養とその効能について。そして、納豆のデメリットと問題点について詳しく解説します。

また、食の安全を考える人のために「安全でおいしい納豆の選び方」も紹介しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

あるとむ

自然食×食養生アドバイザー
食を見直してジャンクフード依存・虚弱体質から脱却。自然食品店の店長として14年の経験、食養生・薬膳などを学び得た知識を活かし、ブログやSNSで広く発信中。
2023年食養生講座をスタート、2024年初著書『食の選び方大全』(サンクチュアリ出版)を出版。オンラインで食事改善の相談・サポートもしています。

タップできる目次

納豆に含まれる栄養

納豆の栄養

以下は納豆(可食部)100gあたりの栄養成分です。

エネルギー190kcal
タンパク質16.5g
脂質10g
炭水化物12.1g
食物繊維6.7g
ビタミンB10.07g
ビタミンE5.9mg
ビタミンK600μg
ビオチン18.0μg
カリウム660mg
カルシウム90mg
マグネシウム100mg
リン190mg
八訂日本食品標準成分表を参照

納豆は炭水化物や食物繊維などが豊富で、それ以外にもさまざまな栄養素がバランスよく含まれています。

特にナットウキナーゼ、ビタミンK、マグネシウム、ビオチンといった成分が多いことが注目され、まさに日常の健康食品ですね。

納豆の基礎知識

納豆は、蒸した豆に納豆菌を繁殖させて発酵させてつくられます。

納豆に使用される豆は大豆が一般的ですが、枝豆や青大豆、黒豆を使って作られるものもあります。蒸した大豆を藁にくるんで作る、または松の経木で挟んで作るのが昔ながらの製法です。

定かではありませんが、納豆は中国から伝来した「塩辛納豆」が原型とされ、平安中期には存在していたという記録があります。

名前の由来は、精進料理として禅寺の僧侶が納所(なっしょ)と呼ばれる所で作っていたから、神様や将軍に納めていた豆であるから、など諸説あります。

納豆に期待される5つの効能

納豆に含まれる栄養成分によって期待されるのが、主に次の5つの効能です。

  1. 腸内環境を整える
  2. 血栓を予防する
  3. ダイエット効果 
  4. 骨を丈夫にする
  5. 肌・髪の毛の健康を保つ

①腸内環境を整える

納豆1g(2~3粒)の中には、なんと100億個もの納豆菌がいます。

納豆菌は腸内の悪玉菌を減らし、善玉菌を増やして、腸内環境をバランスよく整えてくれます

腸内環境が整うと便通が良くなるだけでなく、免疫が正常に働き、体の不調を解消してくれます。

また、日頃から納豆を食べていると、納豆菌の強力な抗菌作用により、病原性大腸菌O-157やサルモネラ菌、チフスや赤痢菌など病原性の菌を抑制してくれることが分かっています。(参考:日本ナットウキナーゼ協会

②血栓を予防する

納豆のネバネバ部分にはタンパク質分解酵素である「ナットウキナーゼ」が含まれています。

この酵素は、脳梗塞や心筋梗塞などを引き起こす血栓を溶かす作用があることが注目されています。

ちなみに、血栓を溶かすナットウキナーゼの活性を示す単位は「FU」で、1日2000FUが摂取量の目安とされています。

納豆1パック(50g)には1500FUのナットウキナーゼが含まれていますので、血栓の予防を目的に食べるなら1日1~2パック食べることが推奨されます。

また、より本格的に予防を目的とするならサプリメントで摂ることもおすすめです↓

ほとんどの酵素は口から摂取すると胃液で分解されて働きが弱まってしまいますが、ナットウキナーゼは胃酸に強く、腸内まで届いて吸収されます。

また、納豆には動脈硬化の予防や老化防止に効果があるといわれるポリアミンなども含んでおり、血液をきれいに保ってくれる働きがあります。

③ダイエット効果

納豆にはマグネシウムが豊富に含まれているのも魅力の1つです。

マグネシウムは体内のさまざまな働きに関与しているミネラル成分で、健康と美容には欠かせません。

実は内臓脂肪の分解を促す働きもあり、近年はダイエットにも欠かせない栄養素として注目されています。

マグネシウムは水分を取り込む性質を持ち、腸内の老廃物に水分を含ませて排出しやすくしてくれます。

また、代謝を上げることで老廃物・有害物質を排泄するので、デトックス効果も期待できます。

④骨を丈夫にする

納豆には骨の材料であるカルシウムが豊富に含まれ、さらに骨を強化するビタミンKも多く含まれています。

ビタミンKは摂取したカルシウムを骨に定着させて、骨の形成を促してくれる働きをしています。

さらに、血液の凝固や体の組織を強く保つ働きもあり、不足してしまうと、ケガをした際に出血しやすくなってしまいます。

⑤肌・髪の毛の健康を保つ

納豆にはビオチンも多く含まれています。

ビオチン(ビタミンB7)は別名「ビタミンH」とも呼ばれていて、これはドイツ語の「Haut」(皮膚)に由来しています。

ビオチンは水溶性のビタミンで、皮膚や粘膜の代謝に関わっており、髪の毛や爪を健康に保つ働きをしています。

また、皮膚や粘膜の炎症を沈める働きがあることから、美容面にも欠かせない栄養素といわれています。

ビオチンは体内で作りだすことができず、ニキビなどの肌荒れやアトピーに対して病院でも処方されることがありますね。

納豆のデメリット

栄養の宝庫といわれる納豆にもデメリットはあります。

あるとむ

なんでも食べ過ぎはよくありません!

過ぎたるは猶及ばざるが如し」というように、どんな食べ物もそればかりを食べ過ぎたら、体調を乱す要因にもなるので注意しましょう。

食べ過ぎると、、、

  • 腹痛・下痢を引き起こす
  • 薬の作用を弱める

腹痛・下痢を引き起こす

納豆を食べ過ぎると、納豆に含まれるミネラル「セレン」の過剰摂取となり、腹痛や下痢、嘔吐などを引き起こす可能性があります。

セレンは体内の甲状腺ホルモンの活性に必須とされ、抗酸化作用や水銀など有害物質を無毒化する働きがあり、体にとって必要な微量ミネラルです。

しかし、厚生労働省による1日の推奨量は成人男性で30µg、女性は25µg。

納豆1パック(50g)にはセレン8µg含まれているので、1日に3~4パック食べると推奨量に達してしまいますね。

薬の作用を弱める

納豆にはビタミンKが豊富に含まれています。

ビタミンKには血液凝固作用があるのですが、過剰に摂り過ぎると、逆に血栓の原因にもなってしまいます。

特に「ワーファリン」などの抗凝固剤を服用している場合は、豊富に含まれたビタミンKが薬の作用を抑制してしまう可能性もあるので、注意が必要です。

おいしくて体にいい納豆を選ぶ3つのポイント

ここからは、「食の安全」を考える人のために、安全でおいしい納豆を選ぶポイントを紹介します。

納豆を選ぶときのポイント

  1. 大豆は「国産」「遺伝子組換えでない」、できれば「無農薬」のものを選ぶ
  2. タレ・カラシが食品添加物無添加のものを選ぶ
  3. 天然の納豆菌で発酵されたものを選ぶ

ポイント①大豆は「国産」「遺伝子組換えでない」、できれば「無農薬」のものを選ぶ

あるとむ

安全な納豆を選ぶなら、まずはその原料である大豆にこだわりましょう!

大豆は国産で、遺伝子組み換えでない、無農薬のものがおすすめです。

国産大豆をおすすめする理由は、輸入大豆には「ポストハーベスト農薬」が残留していたり、「遺伝子組換え大豆」の可能性があるからです。

輸入大豆はポストハーベスト農薬が残留している可能性がある

「ポストハーベスト農薬」とは、収穫後の農薬処理のことです。

日本では収穫後の農薬の使用は認められていませんが、外国から輸入される農産物には、輸送・保存時における品質保持のために農薬処理が行なわれるのを認めています。

主に殺虫剤、殺菌剤、防カビ剤などが使用されているのですが、大豆や小麦などの輸入穀物は輸送時間が長くかかるために、使用量が多くなるといいます。

ポストハーベスト農薬は、通常の農薬と違って作物に直接かけることから、その残留が心配されています。

輸入大豆は遺伝子組換えの可能性がある

2017年、農林水産省の調査によると日本の大豆自給率は7%で、93%が輸入大豆です。

2018年の貿易統計によれば、大豆の総輸入量は324万トンで、主な輸入元はアメリカ232万トン(72%)、ブラジル56万トン(17%)、カナダ33万トン(10%)、中国3万トン(1%)となっています。(参考:農林水産省

大豆輸入のほとんどを占めるアメリカ・ブラジル・カナダは遺伝子組換え作物の先進国で、その農地は年々増加しています。

アメリカ農務省によると、アメリカ産大豆の94%が遺伝子組換えであることも分かっています。

そういった事実を考えますと、大豆の多くをアメリカなどから輸入している日本には、遺伝子組換え大豆が多く入ってきていることが想像できます。

現在の表示法では、原料欄に「大豆(遺伝子組換えでない)」と表示されていたとしても、5%以内であれば遺伝子組換え大豆が含まれていても、そう表示することができます

そもそも「遺伝子組み換え大豆は体に有害である」と断言できる科学的根拠は現時点で揃っていませんが、絶対に安全とも言い切れません。

だからこそ、安全性を考えるなら国産100%の原料を選ぶべきです。

無農薬・有機栽培の大豆は希少

非常に希少ですが、農薬不使用の栽培、有機栽培の大豆を生産してくれている農家もあります。

醤油や味噌、豆腐など、日本には大豆を使った加工食品がたくさんありますが、伝統的な製法を貫いて味や品質にこだわっている会社はやはり無農薬の大豆を使っていることが多いです。

ポイント②タレ・カラシが食品添加物無添加のものを選ぶ

実は添付してあるタレやカラシには、人工的な添加物が多く使われています。

  • タレ→化学調味料、たん白加水分解物、果糖ブドウ糖液糖など
  • カラシ→着色料(ウコン)、酸味料、増粘多糖類など

国産で無農薬の大豆を使った納豆でも、タレ・カラシには添加物が多く使われている商品が意外に多いです。

安全性を求めるならタレ・カラシが無添加のものを選ぶか、自宅にある無添加の調味料を使いましょう。

ポイント③天然の納豆菌で発酵されたものを選ぶ

納豆は大豆を発酵させてつくられます。

その過程で、必要なのが納豆菌の働きです。

本来は稲わらに包んで、そこに生息している枯草菌という種類の納豆菌によって発酵されます。

しかし、現在は化学的に培養された納豆菌を用いてつくられるのがほとんどです。

中には臭いを少なくしたり、粘りを強くしたりなど、遺伝子操作されてつくられているものもあります。

化学培養された納豆菌が体に有害であるというわけではありませんが、より安全性にこだわるなら、自然のおいしさ・本来のおいしさを味わえる天然の納豆菌で培養されたものがおすすめです。

こんな納豆がおすすめ!

あるとむ

3つのポイントを抑えている「安全でおいしい納豆」です!

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納豆の栄養と効能まとめ

納豆はまさに日本のソウルフード。

豊富に含まれている栄養は、健康と美容に役立つものばかりです。

納豆に期待される効能
  1. 腸内環境を整える
  2. 血栓を予防する
  3. ダイエット効果 
  4. 骨を丈夫にする
  5. 肌・髪の毛の健康を保つ

1日3~4パックも食べ過ぎなければデメリットも考えられず、体へのメリットが非常に大きい食べものです。

より安全な納豆を選んで、毎日の健康食として食べてゆきたいですね。

おいしくて体にいい納豆の選び方

  1. 大豆は「国産」「遺伝子組換えでない」、できれば「無農薬」のものを選ぶ
  2. タレ・カラシが食品添加物無添加のものを選ぶ
  3. 天然の納豆菌で発酵されたものを選ぶ

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