毎日の健康のために、健康食品やサプリメントを摂る人が増えていますが、中には「日常の食品だけで健康を保ちたい」、そう思っている方もいることでしょう。
そんな方におすすめなのがはちみつです。
はちみつは栄養価が高く、昔から健康維持や美容におすすめの食品として認知されてきました。
花の数だけある、沢山の種類があるはちみつですが、どのはちみつが体に良いのかを選ぶポイントは、実は種類だけではありません。
それは加熱処理をしているか、非加熱か。
実は、国によっては「加熱してあるものは、はちみつではない」というくらいに、非加熱ものが良いと言われています。
今回は、非加熱はちみつとはどんなものか、そしてどこで買えるのかを紹介しますね。
はちみつは「非加熱」がいい理由
なぜ非加熱がいいのか、と言いますと、
加熱処理をすると、はちみつ独自の約80種類の酵素が減ってしまうからです。
つまり、はちみつの栄養を100%摂ることができないということです。
また、はちみつは熱を加えてしまうと、風味が飛んで、えぐみが出てしまいます。味も生のままの方が良いんです。
非加熱はちみつとは
非加熱のはちみつとは、熱を完全に通していない生のままの状態のはちみつのことを言います。
はちみつには様々な栄養が含まれていますが、その栄養価を十分に得るには、非加熱でなければなりません。
ちなみに、現在、日本で販売されているはちみつは、その90%以上が加熱処理されているといいます。
そもそも、非加熱の方がいいと言われているのに、なぜ加熱する必要があるのでしょうか。
はちみつをなぜ加熱するのか?
これには、主に3つの理由が挙げられます。
- 完熟するまで待たなくてよいから
- フィルターに通しやすくなるから
- 外国産のはちみつを瓶詰めしやすくするため
理由① 完熟するまで待たなくてよいから
はちみつは、ミツバチが花の蜜を集めてきて、巣の中で作られます。この時、ミツバチが自らの羽を使って水分を飛ばす工程があるのですが、これに3~4日掛かると言われています。
この工程を経て、水分が飛び切ったら本来の完熟したはちみつが出来上がります。
しかし、はちみつを効率よく採る為に、完熟を待たずにはちみつを採ってしまう養蜂家もいます。
時間の短縮になり、また水分を飛ばさない状態の方が量も多く採れるので、コスト削減にも繋がります。
その後、人間の手によって加熱して水分を飛ばすのですが、これは本当の完熟とは言えません。
理由② フィルターに通しやすくなるから
これは国産はちみつに多い事例ですが、はちみつは巣の中で完熟後、遠心分離機にかけて巣の中から取り出します。出てきたはちみつはフィルターにかけて、巣のかけらや不純物を取り除きます。
このフィルターにかける時に熱を加える養蜂家もいます。
なぜなら、生の完熟したはちみつはドロドロとしていて、フィルターに通すのに時間が掛かりますから、加熱することにより、水のようなサラサラな状態になれば時間を大きく短縮することが出来るからです。
養蜂家にとっては、多くのはちみつを採るために時間を短縮することは必要なのでしょう。
理由③ 外国産のはちみつを瓶詰めしやすくするため
外国から輸入されたはちみつは、日本で商品化する際に加熱される場合が多いです。
はちみつの主成分であるブドウ糖は、気温差があると固まりやすくなります。これを結晶化といいます。
輸入されるほとんどのはちみつが船での輸送です。海上は日中と夜の気温差が激しく、結晶化しやすいと言われています。
そして、固まったはちみつを日本で瓶詰めする時、結晶化したはちみつを溶かさなければならないのですが、業者によって違いはありますが、余程のこだわりがなければ、大量のはちみつをやわらかくさせるために、100℃くらいのかなりの高温で処理するといいます。
当然、はちみつの酵素は死活してしまいますね。
ようするに、生産コストを抑えるために、加熱処理しているということです。
非加熱はちみつの条件
熱処理をしていない、生の状態のままのはちみつが「非加熱はちみつ」ですが、前述したように、はちみつは温度によってどうしても結晶化してしまいます。
ですから、商品化するにはある程度の熱を加えることも必要な場合があります。
その際は、45℃以下の低温であればよしとされています。それは、一般的に45℃以上の熱を加えると、はちみつの酵素をはじめ、ビタミンなどが破壊されてしまうからです。
非加熱はちみつを買った方は、自宅で結晶化したら45℃以下のお湯で湯煎するようにしましょう。
はちみつが非加熱されているという表示と見分け方
本物の非加熱はちみつを選ぶために、知っておきましょう!
非加熱はちみつの表示
残念ながら、はちみつで「非加熱」という表示はあまりありません。
かわりに「生」という表示がされているものがありますが、実際には「全国はちみつ公正取引協議会」による勧告で、「純粋」という表示に統一するよう決められています。
ですので、選ぶべきはまず「純粋はちみつ」となります。
しかし、日本のはちみつに対する規定は世界的に見ても緩く、「純粋はちみつ」と表示されていても加熱処理されている場合があります。
ですので、本物の非加熱はちみつは、生産者の情報で見分けるしか方法がありません。
非加熱はちみつの見分け方
そこで、本当の非加熱はちみつを見分ける方法として、以下の3つをおすすめします。
(ただし、これは絶対ではありませんので、あくまでも一意見として参考にしてください)
非加熱はちみつの見分け方
- 原産国
- 透明度
- 価格
見分け方①原産国
国産は安心安全なイメージがありますが、前述したように日本のはちみつに対する規定は緩く、「純粋はちみつ」の表示がされていても加熱処理している場合があります。
国産の場合は、養蜂家の方の思いだったり姿勢で判断する必要があります。
それに比べて、ヨーロッパなどはちみつの研究が盛んな国は、はちみつの基準は厳しく設定されています。非加熱はちみつは、外国産の方が多いのでチェックしてみましょう。
見分け方②透明度
はちみつの色、濃さは、花の種類によって違います。しかし、注意してみてほしいのはその透明度です。
非加熱はちみつは、何も加工されていないので、基本的ににごりがあります。それは、はちみつの中に花粉なども一緒に含まれているからです。
透明でにごりのないものは、非加熱でないか、ろ過されているはちみつです。
見分け方③価格
本物の「純粋はちみつ」、つまり非加熱はちみつは、手間がかかるため、そうでないはちみつに比べて希少価値が高いです。
当然、価格は高くなります。
「純粋はちみつ」と表示されていても、安価な場合は加熱処理されている可能性があります。
ちなみに、「生」や「非加熱」と呼ばれるものでも、製造工程の途中で結晶を溶解させるために湯煎される場合もあります。(ただ、湯煎で行われる程度の加温では分解する栄養成分はほぼありません。)
反対に、採れたてを漉してから加熱処理せずに瓶詰めしている養蜂場も国内外にあります。
非加熱はちみつはどこで買える?
さて、そんなこだわりの非加熱はちみつですが、表示がされていない分、探すのも困難です。
日本の一般スーパーやコンビニにはほとんど置いてありませんから、どこで買えばいいのかを紹介しておきます。
- はちみつ専門店
- カルディ
- 成城石井
- インターネット
はちみつ専門店
スーパーやコンビニでは専門知識を持つ店員さんがいませんから、非加熱はちみつかどうかも分からない場合が多いです。
はちみつ専門店なら、はちみつに関しての強い専門知識がありますから、非加熱かどうかはもちろん、自分の好みに合ったはちみつをおすすめしてくれます。
カルディ
輸入食品を多く取り扱う「カルディ(KALDI COFFEE FARM)」には、国内外の様々はちみつが販売されています。
その中には、非加熱はちみつもあり、人気があります。
成城石井
オーガニックなどのこだわり商品を多く取り扱うスーパー「成城石井」にも非加熱はちみつが置いてあります。
中でも、世界最大の国際養蜂大会で金賞を受賞した「キルギス共和国の白いはちみつ」は、クリーミーなさっぱりとした味わいで大人気のようです。(インターネットでも購入できます↓)
インターネット(amazon、楽天、他)
インターネットで検索してみれば分かりますが、「非加熱はちみつ」は意外と出てきます。
よくよく考えてみますと、大手メーカーでは「非加熱はちみつ」はほとんどやらないと思います。自然のままの非加熱のものは、時間とコストもかかり、大量生産には向いていないからです。
現在は、インターネットで簡単に注文できますので、一度試してみるのもおすすめです。
▼おすすめの非加熱はちみつ
まとめ|はちみつを選ぶなら非加熱のものを
はちみつは、健康・美容におすすめの食品です。
花の数だけ、たくさんの種類があるはちみつですが、それが加熱処理されているのか、非加熱であるかも大事な選ぶポイントです。
非加熱はちみつがおすすめです!
はちみつは、加熱すると独自の酵素(約80種類)が減ってしまいます。それでは、はちみつの栄養を100%摂ることは出来ません。
また、生の状態のままの方が風味も良く、えぐみもなく、すっきりした味をしています。
非加熱はちみつは栄養満点なだけでなく、とっても美味しいはちみつなんです。
是非、はちみつ選びの参考にしてください。