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毎日の味噌汁は塩分のとりすぎ?【味噌汁のメリット・高血圧に良い理由】

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味噌汁が健康にいいとは聞くんだけど、塩分のとりすぎになるからやめた方がいいともいうし、、、いったい、どっちが本当なんだろう?

今回はこんな疑問に答えます。

この記事で分かること
  • 味噌汁に含まれる塩分量
  • 味噌汁が「塩分のとりすぎ」でも影響を受けない理由
  • 味噌汁を飲むメリット

日本の伝統食である「味噌汁」

味噌は健康効果が高いことで知られていますが、高血圧など生活習慣病が増えていることもあり、「塩分のとりすぎにならないか」心配している人も多くいます。

この記事では、味噌汁と塩分の関係について詳しく解説してゆきます。

記事の後半では、おすすめの本も紹介しますね。

味噌汁の効能について、より詳しく知りたい人はチェックしてみてください。

あるとむ

自然食×食養生アドバイザー
食を見直してジャンクフード依存・虚弱体質から脱却。自然食品店の店長として14年の経験、食養生・薬膳などを学び得た知識を活かし、ブログやSNSで広く発信中。
2023年食養生講座をスタート、2024年初著書『食の選び方大全』(サンクチュアリ出版)を出版。オンラインで食事改善の相談・サポートもしています。

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毎日の味噌汁は塩分のとりすぎ?

味噌汁は塩分の摂り過ぎなのか?

味噌汁は確かに塩分が多いですが、体に弊害ではありません。

その理由を解説してゆきます。

あるとむ

ただし、なんでもとりすぎは体によくありません。あくまでも基本的な量(1日3食)で考えてみましょう。

一般に、味噌汁には塩分が多く含まれているといわれています。

例えば1日3食味噌汁を飲む場合、味噌汁に含まれる塩分量を考えますと、それは確かに塩分のとりすぎとなります。

しかし、味噌汁には様々な健康効果が認められていて、メリットの方が上回っていると考えてよいです。

味噌汁に含まれる塩分量

味噌汁に含まれる塩分量は、おわん1杯あたり約1.2gとされています。

この数字が多いか少ないかは、その人の食事内容にもよりますが、厚生労働省が推奨している1日の塩分摂取量の上限を考えると、確かに「味噌汁の塩分量は多い」といえます。

厚生労働省は、理想的な塩分の摂取量を1日8g未満に設定しており、日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン」は塩分摂取量を1日6g未満と定めています。

つまり、3食味噌汁を飲んでしまうと、それだけで1日の塩分量の半分を摂取してしまうことになります。

塩分と高血圧の関係

塩分をとりすぎることによって高血圧を引き起こしてしまうリスクがあります。

これは、塩分を多くとると、血液中の塩分濃度が増え、体は水分を補給して、そのバランスを保とうとします。

すると、血液が増えて、末端の血管が圧迫されて、血圧が上がります。

つまり、塩分のとりすぎによって血圧が上がりやすくなり、これが「減塩すべき」といわれる所以です。

味噌・醤油・漬物など、昔ながらの日本人の食生活は塩分過多が心配されていました。しかし、2017年の国立健康栄養研究所の調査によると、1日あたりの塩分摂取量で最も多くを占めるのがインスタントラーメン・カップラーメンでした。現状、塩分過多の原因は伝統食というより、加工食品の割合が大きいと考えることもできます。(参考:https://www.nibiohn.go.jp/eiken/chosa/pdf/info20171113.pdf

味噌汁をよく飲む人の方が長寿の可能性

古くから味噌づくりが盛んな長野県は、男女ともに長寿県として知られています。

実際に、味噌汁や味噌漬けなどを好んで食べる人が現在も多くいます。

長野県民の塩分摂取量は1日あたり11.8gで、日本人の平均10g、また厚生労働省の目標値8gに対して多いです。

塩分を多く摂っているのに、なぜ長寿なのか。

それは、味噌汁には一般的な「塩分のとりすぎ」による問題が起きないからです。

そして、多くの健康効果をもっています。

では、味噌汁を飲むメリットについて、次の章で解説します。

味噌汁を飲むメリット【高血圧に良い理由】

日本では、「味噌は塩分が多い」「毎日、味噌汁を飲むと血圧が上がる」という説が拡がり、一時期、味噌汁が敬遠されていたことがありました。

しかし、近年の様々な研究から、味噌は血圧を上げることはなく、特に控える必要がないことが証明されています。

味噌汁を飲むメリット①高血圧にならない

毎日毎食、味噌汁を飲むと確かに塩分量を多くとることになりますが、それが原因で高血圧を引き起こすことはないという研究もされています。

食塩と高血圧の関係性について研究している共立女子大学・医学博士の上原誉志夫教授は、「食塩の摂取で血圧が上がるのは、腎臓からのナトリウムの排泄量が少ないことが原因である」と述べています。

これはつまり、塩を多くとることよりも、排泄されないことの方が問題だということを指摘しています。

塩分は、ナトリウムと同時にカリウムを摂取することで、体外に排出されやすくなります。

カリウムは、キノコ類、豆類、イモ類、ほうれんそう、春菊など野菜に多く含まれています。

また、ワカメなどの海藻類やごぼう、こんにゃくなど食物繊維の多いものも塩分を体外に排出する働きがあることが分かっています。

つまり、こういったもの具材として扱うことの多い味噌汁は、実は高血圧の心配がないということです。

上原教授の研究では、1日に1~3杯の味噌汁を飲む人の血圧の平均値はほとんど変化がなく、むしろ味噌汁を飲むことで腎臓からのナトリウム排泄が促され、これにより30%の減塩効果があるということが分かりました。

この研究では、「味噌汁を飲むことで血圧が上がるとはいえない」という結論を出しました。

上原教授の著書はインパクトのあるタイトルです↓

また、「味噌博士」こと広島大学名誉教授の渡邊敦光博士は、自身の研究から味噌汁を毎日飲む方が健康にいいと述べています。

渡邊教授が行った研究によると、味噌汁を1日2杯以上飲む人は、そうでない人に比べて高血圧になるリスクが0.18倍と大幅に下がることが分かりました。

これは、味噌の原料である大豆に含まれるタンパク質、そして褐色色素のメラノイジンにも血圧上昇を抑える働きがあるからです。

渡邊教授の『味噌力』には、味噌のさまざまな効能について書かれています↓

味噌汁を飲むメリット②さまざまな健康効果

昔から「味噌は医者いらず」といわれ、毎日お味噌汁を飲む習慣が、日本人の健康を守ってきたともいえます。

これまで、味噌についてはさまざまな研究が行われ、その健康効果に世界中が注目しています。

味噌の効能
  1. 老化防止
  2. 冷えの解消
  3. ダイエット効果
  4. 生活習慣病の予防
  5. ガン予防
  6. 放射線被爆から身を守る

詳しくは、こちらの記事も参考にしてください↓

ただし、市販されている味噌の多くは防腐剤が使われていたりします。

手作りするのが1番いいと思いますが、無添加で昔ながらの熟成した味噌もあります。

▼個人的にはこれが1番おいしい!

毎日の味噌汁は、味噌、塩、そして具材にこだわれば、それだけで最高の健康食となります。

まとめ

味噌汁は確かに塩分が多いですが、必ずしも体に弊害があるわけではありません。

味噌の質にこだわって、野菜などカリウムを多く含む具材を入れて食べるのがいいです。

「塩分のとりすぎになる」と敬遠している人も、今一度、味噌汁のメリットを体験してもらいたいと思います。

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