白砂糖が体に悪い理由【黒糖との違い、知っておきたい七つの弊害】


白砂糖って体に悪いの?



なんで良くないって言われているのかな、、、?
こんな疑問に答えます。
- 白砂糖と黒糖の違い
- 白砂糖がなぜ体に悪いといわれるのか
- 白砂糖の摂り過ぎを防ぐ具体的な方法
筆者プロフィール


\Twitterフォロワーさま1.5万人突破!/
ジャンクフード中毒から自然食品店長に。
20代で体調を大きく崩し、食養を学んで病弱体質を改善。自然食の仕事10年以上の経験と体験をもとに「安全な食品の選び方」と「体にいい自然食」について発信中!
健康のために食生活を見直す。
まずは、こう考える人が多いはずです。
悪いものを体に入れないようにする
私自身、不健康な体質を改善するために、食に関するさまざまな勉強をして、実践してきました。
一番はじめに学んだのが「白砂糖の弊害」です。
この記事では、白砂糖がなぜ体に悪いのかを詳しく解説します。
「白砂糖は危険ではない」
「白砂糖の害は嘘だ、化学的根拠がない」
などの反対意見もありますが、この論争はおそらくずっと続きます。
どちらが正解というのではなく、自分で結論を出す。
この記事を読んだ皆さんが、白砂糖がもたらす害についてもう一度考えるきっかけになれば、と思います。


白砂糖と黒糖の違い


まずはじめに、白砂糖と黒糖の違いについて解説します。
簡単に言いますと、白砂糖は黒糖を精製したもの。
誤解されがちですが、「漂白」されているのではなく「精製」されています。
砂糖の原料は主にサトウキビと甜菜で、その搾り汁を精製し、結晶化して作ります。
サトウキビから汁を搾り取る
↓
汁から不純物を取り除いたものを加熱する
↓
砂糖の結晶ができる⇒黒糖
↓
遠心分離器にかけて、砂糖の結晶に残っている「糖蜜」という成分を分離させる
↓
砂糖(ショ糖)の結晶にする
↓
これをさらに精製して、不純物を取り除いていく⇒白砂糖
一般的に私たちが白砂糖と呼んでいるものは「上白糖」です。
ただし、「グラニュー糖」も同じように言われることがあります。
2つは違う種類ですが、どちらも黒糖に比べて精製度が高い砂糖です。


黒糖と白砂糖(上白糖)の栄養成分の違い(100gあたり)を表にしてみました。
栄養素 | 黒糖 | 上白糖 |
---|---|---|
カロリー | 354kcal | 384kcal |
タンパク質 | 1.7g | 0g |
脂質 | Tr | 0g |
炭水化物 | 89.7g | 99.2g |
灰分 | 3.6g | 0g |
ナトリウム | 27㎎ | 1㎎ |
カリウム | 1100㎎ | 2㎎ |
カルシウム | 240㎎ | 1㎎ |
マグネシウム | 31㎎ | Tr |
鉄 | 4.7g | Tr |
ビタミンB1 | 0.05g | 0㎎ |
ビタミンB2 | 0.07㎎ | 0㎎ |
※「Tr」=Traceとは、成分は含まれているが、微量で最少記載量に達していないことを示します
表を見て分かるように、黒糖はほぼ砂糖本来の状態で、ビタミンやミネラルなど栄養成分が豊富に含まれています。
少し前まで日本の長寿地域の代表は沖縄県でしたが(現在は長野県が長寿地域として知られています)、その要因の一つに黒糖をおやつがわりによく食べていたことが挙げられています。



黒糖には健康的な成分が豊富に含まれています!
▼おやつがわりとしても食べれる黒糖
対して白砂糖は、黒糖と違い、甘味を感じるショ糖(スクロース)以外の成分を徹底的に取り除くまで精製されています。
つまり、白砂糖はビタミンやミネラルなどの成分が削ぎ落とされてしまった「ただの甘いもの」ともいえます。
ちなみに、砂糖の中で最も精製度が高いのはグラニュー糖で、ショ糖の純度は99.9%です(黒砂糖は80~85%)。
白砂糖による七つの弊害


白砂糖は不純物をほぼ完全に取り除いてます。
その為、料理や加工に使いやすく、食品メーカーから重宝された時代がありました。
いま現在も多くの加工食品に使われています。
白砂糖が加工食品に使われるようになってから、砂糖を摂り過ぎる人が増え、結果的に様々な弊害が出てきたことは事実です。
ここでは、白砂糖による代表的な弊害を7つ紹介します。
①血糖値が急激に上がる


白砂糖は黒糖に比べて精製されている分、消化・吸収がとても早いのが特徴です。
この「消化・吸収が良すぎる」ことが、かえって健康に害を与えてしまいます。
白砂糖は血糖値が急激に上げてしまう
血糖値が急激に上がることで、糖尿病はじめ、様々な弊害を生んでしまいます。
血糖値は血管内のブドウ糖の量を指し、糖尿病の指数ともされています。
体内で分解されたブドウ糖は、腸内から血管内へと移動してゆき、全身の細胞に取り込まれ、エネルギー源となります。
白砂糖は黒糖や他の食品に比べて消化が良すぎるので、血管内のブドウ糖の量が一時的に多くなってしまうのです。
まず、血糖が高くなることで動脈硬化やAGE(終末糖化産物)が出来やすくなります。
また、血糖値が上がると、体はそれを調節する為に膵臓からインスリンを分泌させます。
このインスリンの働きによって、ブドウ糖は細胞の中にきちんと取り込まれ、血糖値は安定します。
白砂糖を食べて血糖値が急激に上がると、通常よりも多くのインスリンが分泌されることになります。
そして、大量にインスリンが分泌される状態が続くと、膵臓が疲れてしまうのです。
その結果、膵臓の機能は低下し、インスリンがうまく分泌されなくなったり、インスリンの働きが低下してしまいます。
これが「インスリン抵抗性」といって、2型糖尿病を引き起こす要因となります。
糖尿病は代表的な現代病で、患者数は年々増え続けています。
現在、その予備軍も合わせれば、日本には2,000万人以上いるとも言われていますね。
糖尿病は、それ自体で亡くなることはありませんが、合併症を多く併発させてしまう可能性があります。
白砂糖に限らず、血糖値を急激に上げてしまうものは他にもありますが、加工食品に多く使われている白砂糖は、やはり摂り過ぎに注意です。
②低血糖を引き起こす


さて、血糖値を急激に上げてしまう白砂糖は、もう一つ大きな問題を引き起こします。
それが、血糖急上昇の反動で起きる低血糖です。
低血糖状態は脳を空白にさせて、精神的不安定な状態をつくります。
▼大沢博先生の本は1冊は読んでおくといいです
前述した通り、白砂糖は急激に血糖を上昇させます。
すると、体は大量のインスリンを分泌させて血糖値を安定させますが、実際には、急激に下がりすぎて、一時的に糖が足りない状態をつくってしまうのです。
ブドウ糖は体のエネルギー源で、特に脳は、糖が不足していると充分に働くことができず、ぼーっとしたり、集中力を欠いてしまいます。
このような低血糖の状態が繰り返し起こると、精神的に不安定な状態が続き、うつ病、パニック障害、認知症を引き起こす可能性が指摘されています。
③攻撃的な性格になる


白砂糖により血糖値が急激に上がって、急激に下がる。
この状態から、正常な血糖値に戻す為に、今度はアドレナリンというホルモンが分泌されます。
よく聞くアドレナリンは「興奮ホルモン」や「攻撃ホルモン」とも呼ばれ、分泌されると気分が高まり感情が攻撃的になることが分かっています。
だから、アドレナリンが出続けると、短気でキレやすい性格に。
常にイライラしている状態を作ってしまうことにもなります。
④胃腸のはたらきを低下させる


白砂糖が体内に入ると、「糖反射」という現象が起きます。
糖反射とは、胃と腸の動きが一時的にストップしてしまうこと。
食べ物が胃の中に入ると、まず胃酸によって食べ物を溶かし、その後、腸で栄養を吸収します。
この時、約15秒に1回の割合で胃から腸へと食べ物が移動されるのですが、この動きを蠕動(ぜんどう)運動といいます。
近年、東京大学による研究で、白砂糖が胃の中に入ると、蠕動運動が最低でも15分、長くて1時間ストップしてしまうことが明らかになりました。
東京大学が行った実験で、胃に糖が入ると胃の動きが止まることが判明した(チューブで直接十二指腸へ糖分を流し込んでも胃の運動が停止した)。被験者に砂糖水を飲ませると、数十秒間胃腸の動きが完全に静止し、逆に塩水を飲ませると、胃腸の動きが急に活性化した。量的には角砂糖の1/4-1/5個くらいで起こる。糖分は唾液、胃液、腸液で5.4%等張液として消化吸収され、大量の糖分を摂取すれば1時間以上に亘って停滞が起こるとされる。糖を摂取すると細胞の動きが緩慢になる反応について、東京大学は「糖反射」と名付けたが、その詳細なメカニズムについては解明されていない。糖は細胞に対して絶縁物質として作用し、神経信号の伝達を阻害するのではないかと考えられている。
出典元:Wikipedia「砂糖」
糖反射が起きると、当然、胃腸に負担となります。
例えば、白砂糖がたくさん入ったお菓子を食べて、その後、食事をすることを考えてみましょう。
白砂糖の影響で糖反射が起き、蠕動運動がストップしてしまう。
食べ物は通常より長く胃の中に居続けることになりますよね。
すると、今度は通常より胃酸が多く出て、胃酸過多という状態を作ってしまう可能性も出てきます。
白砂糖は、消化器系にも様々な弊害を生んでしまうのです。
⑤疲れやすく、太りやすい体質になる


白砂糖にはビタミンB群が含まれてない
ビタミンB群は糖質・脂質・タンパク質からのエネルギー代謝に欠かせない補酵素として作用しています。


食べ物が体内で分解されて、ミトコンドリア内のクエン酸サイクルによって、エネルギーがつくられます。
このエネルギーをつくる過程で、いわば導き役となっているのがビタミンB群です。
もし、ビタミンB群が欠乏すると、エネルギーがちゃんと作られず、疲れやすくなったり、ブドウ糖が脂肪に貯蓄されていきます。
体が疲れて運動量が落ち、脂肪が溜まってゆく。
そんな悪循環が起きてしまうのです。
⑥精神病をつくる


女性の多くは、スイーツを食べて「幸せ」を感じますよね。(全員とは言いませんが)
これは、白砂糖に脳の神経伝達物質ドーパミンを分泌させる働きがあるからです。
ドーパミンは「幸せホルモン」と呼ばれ、良いホルモンのような感じがしますが、逆に増えすぎると、感情の起伏が激しくなり、かえって精神が不安定になることが指摘されています。
ドーパミンが過剰に分泌されると、その効力が切れた時に気持ちが不安定になり、さらに欲しくなるという悪循環を生んでしまうのです。
そうして、まるで麻薬のように、白砂糖の中毒になってゆくのです。
イギリスの精神科医ジョン・ワトキンス博士は、白砂糖について、こんな言葉を残しています。
この世から白砂糖をなくしたら、精神病はすべてなくなる
最近は、スイーツでも白砂糖を使っていないものもありますので、ここは意識して控えたいところです。
⑦体を徹底的に冷やしてしまう


実は、白砂糖は陰性食品です。
体を冷やす性質を持っています。
古代中国から伝わる『陰陽説』は、「世の中にあるすべてのものは陰と陽の調和によって成り立っている」というもので、食べ物にも当てはまります。
私たちの身体の状態も陰陽で表現され、どちらにも偏らないバランスの取れた状態「中庸」が健康であるとされています。
白砂糖は陰性食品の中でも、特にその性質が強いです。
決して「陰が悪い」「陽が良い」というものではなく、あくまでも調和が大切なのですが、体質や環境・季節を問わず、毎日のように白砂糖を摂り続けることは、体を極端に冷やしてしまうことになります。
「冷えは万病のもと」というように、体が冷えると血流が悪くなり、免疫は低下します。
つまり、白砂糖の摂り過ぎは、さまざまな病気を引き起こす要因となってしまいます。
白砂糖の摂り過ぎを防ぐために工夫すること


- 甘味には黒糖・メープルシロップ・ハチミツなどを使う
- 白砂糖が使われているお菓子やスイーツをなるべく食べない
- 加工品に頼らず、食事は材料を買ってきて手料理をする
白砂糖に限らず、砂糖の摂り過ぎは決して体によくありません。
2015年3月、WHO(世界保健機関)は「成人が1日に摂取してよい砂糖の上限は25gが望ましい」と、砂糖摂取量に対してのガイドラインを定めています。
コンビニやスーパーに置いてある商品の裏側を見ると、そのほとんどに「砂糖」の記載がありますよね。
すべてが白砂糖というわけではありませんが、おそらくほとんどがそうでしょう。
実際に、白砂糖は加工品の多くに使われているので、何も気にしないで食べていると簡単に1日の摂取上限を超えてしまいます。
白砂糖を摂らないようにするためには、市販されている加工品の多くに白砂糖が使われていることを知り、自分で料理をするのが1番です。
また、白砂糖以外にも「人工甘味料」や「異性化糖」も多く使われています。
内容は違いますが、その問題点は知っておくべきです。




まとめ


- 血糖値が急激に上がる
- 低血糖を引き起こす
- 攻撃的な性格になる
- 胃腸のはたらきを低下させる
- 疲れやすく、太りやすい体質になる
- 精神病をつくる
- 体を徹底的に冷やしてしまう
白砂糖の弊害について解説してきましたが、「白砂糖の害は嘘だ」との情報もあります。
科学的に解明されているものもあれば、そうでないものもあります。
現時点では、白砂糖の弊害はグレーな情報(どっちともいえない)とも言えるかもしれません。
ただし、白砂糖をやめて多くの人が健康になっているという体験もまた事実です。
身近なものだからこそ、今一度考えたい問題です。


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前述したように、コンビニや一般スーパーなどで販売されている食品の多くに、食品添加物や化学調味料が使われています。
その品質が安全かどうかを調べることは、正直とても難しいです。
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そういうお店は、まだまだ少ないですよね。



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