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すごい!わさびの栄養と効能効果【良いわさびを選ぶポイント】

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わさびにはどんな栄養があるのかな?

わさびを選ぶポイントは?

こんな疑問に答えます。

この記事で分かること
  • わさびに含まれる栄養
  • わさびに期待される効能効果
  • 良いわさびを選ぶポイント

あるとむ

自然食×食養生アドバイザー
食を見直してジャンクフード依存・虚弱体質から脱却。自然食品店の店長として14年の経験、食養生・薬膳などを学び得た知識を活かし、ブログやSNSで広く発信中。
2023年食養生講座をスタート、2024年初著書『食の選び方大全』(サンクチュアリ出版)を出版。オンラインで食事改善の相談・サポートもしています。

日本食の代表ともいえる「お寿司」や「お刺身」には、必ずわさびが添えられます。

わさびに殺菌作用があるというのは知っている人も多いと思いますが、実はそれ以外にもさまざまな効能があるんです。

この記事では、わさびの持つ栄養と効能について解説します。

また、記事の後半では、日頃から安全な食品を選んでいるという人のために、「良いわさびの選び方」も紹介しますね。

タップできる目次

わさびについて

わさびとは

はじめに、わさびについて簡単に解説します。

わさびは、日本原産のアブラナ科ワラビ属の植物で、山間の涼しい谷川の浅瀬に自生しています。

古くから栽培されていますが、水質、水温、気温、土壌などの条件が厳しく、収穫できるまで時間がかかることから、希少価値が高く、非常に高価な食材として扱われています。

すっきりとした刺激のある辛味が特徴で、昔から殺菌目的や料理のアクセントとして用いられてきました。

現在流通しているわさびは大きく分けて2種類あり、それが「本わさび」「西洋わさび」です。

「本わさび」と呼ばれるのが、日本原産のわさびを指します。

西洋わさびとは、ヨーロッパ原産のアブラナ科トモシリソウ属の植物で、色は白色で、「ホースラディッシュ」と呼ばれています。
そのまま食べても辛みはあまり感じませんが、すりおろすと強い辛みが出ます。その辛さは本わさびの約1.5倍といわれ、あっさりした風味は肉料理に合い、ローストビーフには欠かせない薬味とされています。また、粉わさびチューブタイプの練りわさびの原料としても多く使われています。

わさびの栄養と効能効果

以下は本わさび(可食部)100gあたりの栄養成分です。

エネルギー88kcal
タンパク質5.6g
脂質0.2g
炭水化物18.4g
食物繊維4.4g
カロテン7μg
ビタミンB10.06㎎
ビタミンC75mg
ビタミンE1.4㎎
カリウム500μg
カルシウム100mg
マグネシウム46mg
七訂日本食品標準成分表を参照

わさびには特にビタミンC、カリウム、カルシウム、マグネシウムが豊富に含まれ、また辛味成分であるアリルイソチオシアネートは、さまざまな健康効果をもたらすことで注目されています。

これら豊富に含まれた栄養成分によって期待されるのが、主に次の4つの効能効果です。

  1. 殺菌作用
  2. 美容効果
  3. ダイエット効果
  4. 抗がん作用

①殺菌作用

わさびには強い殺菌作用があります。

そのため、昔から食中毒を防ぐためにお寿司やお刺身に添えられてきました。

これを可能にしているのが、辛み成分のアリルイソチオシアネートです。

アリルイソチオシアネートは細菌や寄生虫、カビなどの繁殖を抑える効果があります。

昔は今のように冷蔵庫がないので、食べ物に菌が繁殖して食中毒が問題になっていました。

特に、お刺身のように加熱していない生魚は菌が繁殖しやすいことから、わさびが添えられるようになりました。

実際にわさびの抗菌作用については、これまでにさまざまな研究がされていて、病原性大腸炎O-157や食中毒の原因菌に対して増殖を抑制する作用が認められています。

また、魚介類に繁殖する寄生虫アニサキスの活動が弱まるという研究結果も出ています。

こうした強い殺菌作用から、口の中の細菌の増殖を抑え、口臭対策にもなると考えられています。

②美容効果

わさびの特徴の一つとして、ビタミンCが多く含まれていることが挙げられます。

ビタミンCは抗酸化物質で、シミやそばかすの原因となるメラニンの過剰な生成を抑えてくれます。

そのため、美白効果を期待することができ、さらにコラーゲンがつくられるのを手助けする働きがあることから、肌を若々しく保つことが期待できます。

また、近年注目されている、根茎に含まれる香り成分「わさびスルフィニル」(6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート)という成分は、非常に強い抗酸化作用があるといわれています。

この「わさびスルフィニル」は本わさびにしか含まれていなく、シミやシワの予防・改善、さらに血行を良くして、血栓予防にも役立つとされています。

もちろん、カルシウム、マグネシウムをはじめとしたミネラルも摂れるので、それらの栄養バランスが健康的な美肌を保つのに良いといわれています。

③ダイエット効果

前述した「わさびスルフィニル」という成分には、整腸作用があることも分かっています。

わさびを食べると血行が良くなり、新陳代謝が良くなります。

さらに、腸内の環境を整えて、体内に溜まった有害物を排出させてくれます。

また、消化を手助けする働きもあるので、わさびに含まれるさまざまな作用によってダイエット効果があることが注目されているのです。

巷では、「わさびダイエット」といって、1日3gの本わさびを食べるというダイエット法があるといわれています。

④抗がん作用

さらに、わさびには抗ガン作用も期待されています。

「わさびスルフィニル」には様々な働きがあり、体内で過剰に発生する活性酸素を抑制したり、ピロリ菌の増殖を抑えたり、とがんの原因となる物質を抑えてくれます。

また、いわゆる「コゲ」もがんの原因とされていますが、わさびにはこのコゲ物質を分解する働きがあることも分かっています。

わさびの選び方

さて、ここまで紹介してきましたわさびの効能をしっかりと得るために、また、日頃から安全な食品を選んでいるという人のために、良いわさびの選び方を紹介します。

良いわさびを選ぶポイント

  • 緑色が鮮やかなもの
  • 根茎が中太で、上の方まで同じくらいの太さのもの
  • ズシリと重いもの
  • 表面の凸凹の目が詰まっているもの
  • 香りが強いもの

わさびを選ぶ時は、まず緑色の鮮やかなものを選びましょう。
わさびは鮮度が落ちてくると、緑色が薄くなって黄色っぽくなってきます。また、ところどころ黒くなってきているのも、鮮度が落ちていると考えていいです。

次に形ですが、根茎は中太で、根本から茎がついている上の方まで同じくらいの太さので、円柱形のものが良いです。

そして、手に持った時にずっしりと重いものを選びましょう。

また、表面の凸凹の目が詰まっているわさびはゆっくりと成長したもので、成長速度がゆっくりなほど肉質が緻密で美味しいです。

そして、香りが強いものが良いわさびの特徴です。

ちなみに、わさびは茎に近いほうが辛味や香りが強いので、すりおろす場合は茎の方から使います。

また、金気との相性がよくないので、おろし金はサメ皮の細かい目のものがおすすめです。

「チューブわさび」はダメ!?

チューブに入っている「練りわさび」の原料は、主に西洋わさびです。

西洋わさびは本わさびとは違い、有効成分の「わさびスルフィニル」などは含まれていません。

わさびの効能を得たい場合は、本わさびを多く含んでいるものを選ぶのがよいです。

また、練りわさびには油や甘味料、合成着色料などが添加されていることが多く、良い食事を意識している人であれば、しっかりと内容を確認しましょう。

▼無添加のチューブわさびもあります

▼食品添加物について詳しく解説しています

まとめ

わさびの効能効果を知ると、その凄さに驚きますが、それ以上に、お寿司やお刺身に添えられていることが本当に理にかなっていることだと感心します。

どちらかというと、チューブの練りわさびの方が多く使われていますが、本わさびを自分ですりおろしたら、その香りと美味しさにはまってしまう人は多いです。

一度、本わさびの美味しさを味わってみてほしいと思います。

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