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【ポイントは3つ】おいしくて体にいいお酢の選び方|無添加おすすめ3選!

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健康を考えたら、どんな「お酢」がいいんだろう?

おすすめがあったら教えてほしい!

今回はこんな悩みを持つ人のために書きました。

この記事で分かること
  • 安全でおいしいお酢を選ぶポイント
  • 体にいいおすすめのお酢
  • お酢の健康効果とデメリット

健康を考えて食を見直すなら、まずは調味料を変えることが大事です。

その中でもやはり「料理のさしすせそ」に代表される日本の伝統調味料にはこだわりたいところですね。

この記事では「おいしくて体にいいお酢」の選び方をお伝えします。

また、記事の後半ではお酢の健康効果についても詳しく解説しますね。

お酢は世界最古の調味料。
ぜひ、お酢の価値を再認識してください!

あるとむ

自然食・食養生アドバイザー
食を見直してジャンクフード依存・虚弱体質から脱却。自然食品店の店長として14年の経験、食養生・薬膳などを学び得た知識を活かし、ブログやSNSで広く発信中。
2023年食養生講座をスタート、2024年初著書『食の選び方大全』(サンクチュアリ出版)を出版。オンラインで食事改善の相談・サポートもしています。

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おいしくて体にいいお酢の選び方【3つのポイント】

おいしくて体にいいお酢を選ぶなら、次の3つのポイントを覚えておいてください。

おいしくて体にいいお酢を選ぶポイント

  1. 醸造酢
  2. 静置発酵法
  3. 有機原料

ポイント①醸造酢

一般にお酢は「醸造酢」「合成酢」「加工酢」の3つに分類されます。

醸造酢天然の発酵菌を利用して酢酸発酵させたもの
合成酢酢酸を水で薄めてから、砂糖や酸味料・醸造酢を加えたもの
加工酢醸造酢や合成酢に調味料を加えて味付けされたもの

昔ながらのお酢というのは「醸造酢」で、天然の発酵菌を利用して酢酸発酵させたものです。

有機酸やアミノ酸の他にビタミンなども含み、その栄養価は非常に高く、さまざまな健康効果が期待されます。

ただ、製造過程に時間がかかり、天然の原料を使うため、その分コストがかかります。

対して「合成酢」は酢酸を水で薄めてから、砂糖や酸味料・醸造酢を加えたものです。

発酵・熟成の過程がないので短期間でつくることができますが、醸造酢のような効能は期待できません。

近年、合成酢はあまり生産されていませんが、そのかわりに「加工酢」の流通が増えています。

加工酢とは、醸造酢や合成酢に調味料を加えて味付けされたもの

よく使われる「ポン酢」などがそれにあたるのですが、加工酢には特に規定がなく、食品添加物や化学調味料が多く使われている可能性があります。

醸造アルコール、人工甘味料、合成香料などがよく使われていますね。

食品添加物は極力使わない方が、本来の風味とうま味を感じることができますし、なにより安全性を考えたら無添加のものがおすすめです。

あるとむ

醸造酢は基本的に無添加です!

良いお酢の条件は、有機酸やアミノ酸が多く含まれていることですので、加工酢は使いやすいですが、調味料としてのお酢はやはり醸造酢がおすすめです。

ポイント②静置発酵法

お酢の製造法には、昔ながらの伝統製法である「静置発酵法」と、近代的な製法である「速醸法」の2種類あります。

静置発酵法:お米をはじめとした穀物や果実などの原料から造った酒の液面に、酢酸菌膜を張らせる方法。昔ながらの製法で発酵に3~4か月かかり、まろやかで深みのあるお酢ができます。

速醸法:酒に空気を送り込んで2~3日で発酵させる製法です。静置発酵法に比べて味や香りは劣りますが、時間がかからないことから大量生産に適しています。現在市場に出回っているお酢の多くがこの製法でつくられたものです。

これは他の食品にもいえることですが、大量生産をするために時間を短縮すると、本来のうま味や風味を得ることができません。

やはり手間暇かけてつくることでお酢の有機酸やアミノ酸が増えて、口当たりまろやかなお酢に仕上がります。

おいしさを考えたら、昔ながらの製法である「静置発酵法」がおすすめです。

ポイント③有機原料

お酢の原料となるお米、穀物、果実の「質」も大切です。

どんなに良い製法でも、原料が良くなければ良いお酢はできません。

おいしさだけでなく安全性にもこだわるなら、有機原料のものをおすすめします。

有機栽培の原料を使ったお酢は非常に希少で高価ですが、安全でおいしいお酢を味わうことができます。

自然食品店長が選ぶ!おすすめのお酢3選

「おいしくて体にいいお酢の選び方」を踏まえた上で、ここからは私のおすすめを3つ紹介します!

①マルシマ「有機純米酢」

自然食品メーカーとして有名なマルシマの有機純米酢。

有機栽培のうるち米だけを原料に、昔ながらの製法にこだわって醸造されたお酢です。

お酢にはさまざまな種類がありますが、日本では純米酢が基本的なお酢で、どんな料理にも使いやすいです。

原料から製造工程、すべての安全性が認められている、まさに安全でおいしいお酢です!

②福山黒酢「桷志田有機三年熟成」

世界的にも有名な鹿児島県霧島市福山町の黒酢です。

江戸時代から続くといわれる「かめ壺製法」により、じっくりと時間をかけて熟成されたお酢には、酢酸、必須アミノ酸、ビタミンB群が非常に多く含まれています。

原料に使われている玄米は有機栽培。

料理だけでなく、ハチミツと混ぜてドリンクにしてもおいしく飲めて、夏場の熱中症対策に最適です。

③アルチェネロ「有機バルサミコ酢」

フルーティーな香りとまろやかな酸味が魅力的なバルサミコ酢は、お肉料理やサラダ、デザートにも使える万能なお酢です。

イタリア料理でよく使われるお酢で、オリーブオイルと混ぜるだけでもおいしいドレッシングが出来上がりますよ。

果実酢にはリンゴや柿などの種類がありますが、バルサミコ酢は特に料理好きの人に気に入られているお酢です。

知っておきたいお酢の健康効果

お酢の健康効果

お酢に含まれる栄養素から、さまざまな健康効果が期待されています。

①疲労回復

お酢には酢酸、クエン酸、アミノ酸など60種類以上の有機酸が含まれています。

これら有機酸が細胞内の「クエン酸サイクル」を活発にします。

「クエン酸サイクル」とは食べ物の栄養をエネルギーに変える仕組みで、人間が生きていく上で必要不可欠なシステムです。

画像引用:玄米食堂『疲れ・だるさ対策に「クエン酸回路」を回そう』

食事で摂取した栄養素は、体内のさまざまな過程を経て「ピルビン酸」となり、酵素分解されて「アセチルCoA」という物質になります。

このアセチルCoAとオキザロ酢酸が結合して「クエン酸」となり、その後いくつかの酸に姿を変えて再びクエン酸に戻る、という循環を繰り返します。

この循環を「クエン酸サイクル」といい、この中で「ATP(アデノシン3リン酸)」という細胞が活動するためのエネルギーが作り出されます。

食生活が乱れ、栄養バランスが悪いと、ピルビン酸がアセチルCoAになることができず、逆に疲労物質である「乳酸」が体内に蓄積されてしまいます。

お酢に含まれる有機酸はクエン酸サイクルを活発にして、乳酸の蓄積を防ぎ、溜まってしまった乳酸の分解を促します。

つまり、食べ物の栄養を効率よくエネルギーに変えてくれるのです。

だから、お酢を摂ることで疲労が回復されるのです。

また、スポーツや激しい運動をした後に「疲れた」と感じるのは、体内でエネルギーが不足している状態です。

そういう場合は糖分を摂ってグリコーゲンを補給する必要があります。

その際にお酢を一緒に摂ると、より効果的にグリコーゲンを摂取することができますので、疲れたときはハチミツとお酢を混ぜて飲むのがおすすめです。

②食欲増進

お酢の酸味は味覚や嗅覚を刺激して、食欲をコントロールしている脳の摂食中枢に働きかけることが分かっています。

それにより唾液や胃液の分泌が促され、消化吸収がよくなります。

そして、食欲が増進されます。

疲労や体調不良、夏場の暑さなど、食欲がない時にはお酢を使った料理がおすすめです。

③便秘解消

お酢を摂ると便秘が解消されます。

前述したとおりお酢には胃酸の分泌を促す作用があり、胃腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にすることも分かっています。

④ダイエット

お酢に含まれるクエン酸・アミノ酸はダイエットに効果的な栄養素です。

これらの成分には、脂肪の蓄積を抑え燃焼させる働きがあります。

前述した「クエン酸サイクル」が活発になることで、クエン酸が体内の脂肪をエネルギーに変えて消費されてゆきます。

さらに、アミノ酸には脂肪の燃焼を助ける働きがあります。

日本のお酢メーカー・ミツカンが行った研究では、お酢を毎日継続的に摂ると肥満気味の人の内臓脂肪を減少させる働きがあることが分かりました。(参考:https://www.mizkan.co.jp/health/report/01.html)

⑤美肌作用

お酢は美肌づくりにもおすすめです。

お酢を摂ることで腸内環境が整い、便通が良くなることは美肌効果の理由にもなります。

また、お酢に含まれるチロシントリプトシンというアミノ酸は、肌のターンオーバーを正常に整えてくれる効果が期待されています。

⑥血圧安定

お酢を毎日摂り続けることによって、高血圧が改善されることが分かっています。

お酢に含まれる酢酸が血圧の上昇を緩やかに抑制することが研究で明らかになりました。

また、血管を拡張させる作用もあることから、血圧を安定させる働きがあるともいえます。(参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/97/10/97_10_693/_pdf)

お酢のデメリットと注意点

ここまでお酢の健康効果、いわゆるメリットの部分を紹介してきましたが、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」というようにお酢もやはり摂りすぎには注意です。

近年はお酢の健康効果がブームになったこともあり、「お酢を直接飲んでいる」という人も少なくありません。

お酢に含まれる酢酸は多く摂り過ぎると歯や胃を荒らしてしまうことがあります。

酢酸には物を溶かす力があり、歯の表面にあるエナメル質が溶けてしまうと虫歯や知覚過敏を起こしてしまう可能性もあります。

また、食道や胃・十二指腸が傷つく原因にもなってしまいますので、特に胃腸が強くない人は気を付けてください。

もしドリンクとして飲むなら、原液ではなく、お水で割るなどして飲むのがいいです。

もちろん、通常の調味料としては過剰に摂らなければ問題はありません。

まとめ|お酢は日本人の健康を守ってきた伝統調味料!

世界ではじめてお酢がつくられたのは、紀元前5000年頃のバビロニアだといわれています。

その後、世界中でさまざまなお酢がつくられるようになり、ここ日本にも4~5世紀頃、中国から伝わってきたとされています。

江戸時代、お酢が調味料として一般に使われるようになり、それからお酢を使った料理がたくさん生まれました。

「お寿司」もその一つです。

お酢を「ただ酸っぱいだけのもの」と思っていたら、とんでもないですね。

その栄養、効能、歴史を考えたら、間違いなく日本人の健康を守ってきた食品の一つといえます。

安全でおいしいお酢を選ぶポイント
  1. 醸造酢
  2. 静置発酵法
  3. 有機原料

➡「おすすめのお酢」をもう1度見る

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